2017年12月26日火曜日

【平和主義】こそが、日本の最たる宝!!



年末!

宿は今日まではけっこう空いていますが、明日からの一週間はメチャ混みの予定なので、これが今年最後の更新です。 皆さま今年も一年、YAWP! backpackerへのご愛顧を、どうもありがとうございました!!


僕はこのブログ、平均月3本ペースで行きまっしょい、となんとなく決めておりますので、昨年も今年も、きっちり年間で36本です。来年も、ネタがなくなったり熱が冷めたり宿が潰れたりしないかぎりは、きっと36本です(笑)。



今年の僕は、いろいろなことがありましたが、大きな変化は無く。宿の運営面でも僕のプライベート面でも、特に目立つニュースのない、いたって地味な一年でした。全国区のテレビ番組で、醜い裸を晒したくらいかなぁ。あ、久しぶりの海外、タイ旅もしたっけ。どちらも前の冬の出来事なので、ずいぶん昔の感じがしますが。

淡々とした毎日ながらも、それなりに楽しく過ごしていましたが、まぁ、人生ってそんなもんですよね(おそらく皆さんも)。友人と飲んでも、お互いに近況ニュースなんて全くないもんなぁ。

相変わらず、ゲスト以外の方との新しい出会い(一緒に飲むほどの仲になる)がゼロだったのは、残念でしたが。それもまぁ、人生。すっかりアラフォーになりましたが、僕には「いつまでも若々しくアクティブに」という意欲は無く、年相応にいい感じに枯れてやろう、という思惑ですので、そんな地味な毎日とも上手く付き合おうと思います。



というわけで、僕のまわりではそんな感じでしたが、一方で世界の情勢としては、昨年同様に、激動の一年だったと言えます。トランプがアメリカ大統領選挙で勝ったのは昨年ですが、実際に大統領に就任したのは今年の一月です。そして、僕だけでなく多くの人々が危惧していた通りに、彼はこの一年間、見事に世界中を混乱させまくってくれました。


選挙中はあくまでパフォーマンスで、就任後には少しはマトモになり、それなりのバランス感覚をもってくれるのではないかと、僕はちょっとだけ期待していたんですけどねぇ。その期待は見事に、泡と消えました。あんな人が任期まであと三年も権力を持ち続けるというのは、世界の危機と言ってもいいレベルです。アメリカの常識ある方々に、できるだけ早く弾劾してほしいのですが、しかしあまり急ぐと暴走する危険性があり。本当に、厄介。使うことも捨てることもできず、処理のしようがなく災いをまき散らすのみの、核廃棄物みたいなもんです。


この一年間、トランプの功罪の“功”は、皆無といっていいです。もはや僕はトランプを、“ただの見栄っ張りな、無知で無能な厄介者の爺さん”としか見ていません。彼を評価する人がいるのだとしたら、どこが良いのか詳しく教えてほしいです。

内政面で、アメリカの景気がよくなったとか、株価が上がったとか、それらは事実としてありますが、そんなもんはたいした実績ではない。大企業が喜ぶ減税を実施した、それだけのことです。株価って、貧困層にはほとんど関係ないですし。失業率も、2008年のリーマンショック後にとんでもないことになっただけで、それからはずっと回復傾向にあり、別にトランプが大統領になってから大きく改善したというわけではない。

簡単に言うと、トランプの減税政策により、一部の金持ち連中がさらに儲けて、ますます金を転がしやすくなった。そうして富裕層がより多くの富を得た一方で、国としての経済成長はできていないので、一般の国民は何一つ恩恵を受けていない。要は表面をキレイに見せているだけの、ハリボテの景気回復なのです。ウチに来るアメリカ人ゲストで、「今のアメリカの景気はいいぜ〜」なんて言う人は、この一年で一人もいませんでしたよ。

しかしまぁ、僕は日本人なので、アメリカの景気がうんぬんは別にどうでもいいです(アメリカの景気の上下は、日本にも影響を及ぼしますけどね)。それよりも、何よりもトランプのダメな点、愚かで最悪なのは、外交の面です。


大統領選挙の際の、数々のトンチンカンな発言から推測するに、この人、外交は本当に何もわかっていない。世界情勢の知識に、著しく乏しいとしか思えない。おそらく、各国の関係性くらいは知っていると思いますが、これまた表面上の理解でしょう。世界各国、現地の人々の生の感覚、怒り、悲しみ、それらをわかっているとは到底思えない。そもそも、わかろうとしていない。


先日の、「イスラエルの首都をエルサレムと認定する」発言。あれがどれだけ危険なことかを、知らない時点で愚かすぎる。世界中の首脳陣から非難を浴びたのは当然のことで(安倍は沈黙したが)、事前にそれを予測できなかった時点で、大統領の資格無しです。


エルサレムの問題、イスラエルとパレスチナの領土争いは、双方で完全に相譲れなくなっており、事実上の棚上げだったわけです。いわばジェンガの最終局面のような状態で、触れば崩れるのです。戦争になるわけです。

しかし、ここしばらくは大きな混乱はなかったのです。もしかしたらこのジェンガは、少しずつ根が張り、触っても簡単には崩れないようになり、平和への糸口が見つかるかもしれない・・・と世界中が期待していたタイミングで、いきなり横から金髪の爺さんがそれをブチ壊した。


トランプのこの発言で喜んでいるのは、いまだに「エルサレムは俺らの聖地だから、外者は出て行け」と主張する、ユダヤ教原理主義の者だけです。イスラエルでも、パレスチナでも、ほとんどの国民は平和を望んでいます。双方の相譲れない主張を理解し、どうやって平和的な落としどころをつけるべきか、模索しています。戦争をして、人を殺しまくって、一方を追放して自分たちだけが幸せになろう、という考えの者は、ほんのごくわずかです。トランプのこの発言には、僕のイスラエル人の友人も、とても怒っています。彼らのこれまでの、平和へ向けての地道な努力を、踏みにじるような愚行なのです。

ユダヤ教でもイスラム教でもそうなのですが、この、一部の極端な原理主義の者々の、簡単に言うと「俺らの宗教ってサイコー!他の宗教は認めない!」の価値観って、ほんと厄介なんですよ! イスラエルとパレスチナは、過去に何度も和平交渉を試みていますが、それが最も実現に近づいた1995年、和平に向けて尽力していたイスラエルのラビン首相は、暗殺されてしまいました。犯人は、元々敵対関係だったパレスチナ人ではなく、なんと、身内のはずのイスラエル人です。平和の実現、「お互いに50ー50で今後は仲良くしよう!」の約束が、ユダヤ過激派による「100ー0しか認めん!」の凶行で、あっさりと崩壊。犯人の青年からすると、ラビンの和平交渉は、神への冒涜なのだそうで。


これは無宗教的な思想が浸透した日本では理解しがたいことですが、世界の一部の者には、平和への祈念をはるかに上回る、宗教的な私念があります。戦争をしようが何をしようが、自分ら以外の価値観は認めないし、全ての者々がそれに従うのが、世界のあるべき姿、という思想です。悲しいことに、世界中の全ての人々が、世界の安定、平和を求めているわけではないのです。

実際にテロ等を起こす末端の過激な者々だけでなく、イスラエルやアメリカの支配層の中にもそういう思想の者がいるのは知っていますが、そんな狭い、ごく一部の極右の原理主義者だけを喜ばせる発言をしちゃうトランプは、愚かだとしか言い様が無いです。いろいろなスキャンダルが発覚して狼狽えた彼が、支持率回復のために言った、と分析するジャーナリストの方は多いですが。1人を喜ばせる一方で99人の怒りを買っているのでは、支持率はますます暴落すると思いますけどねぇ。なんで、その程度のこともわからないのでしょうか?

彼が「エルサレムを首都と認定する」発言のスピーチの中で直接言っていた、「これまでの政権はこの問題を棚上げにして来た」「しかし、俺は違う」。要は「こんなデリケートな問題にも手を突っ込める俺は、決断力がある!」とアピールしたいだけで、その結果がどうなるとかまでを、考えられる脳がないんですね。う〜ん、ダメだこりゃ。


そして、北朝鮮の問題。これまた、オバマがあえて触れずにいたこの問題に積極的に首を突っ込むことによる、「俺ってすごいでしょ」アピールなのでしょう。いたずらに危機を煽り、緊張関係を増大させ、その一方で日本や韓国には「あいつら危ないから、もっともっとアメリカ産の兵器を買えよ」。この構図、ビジネスマンとしては優秀と言えるのかもしれませんが、これはこんなあからさまなマッチポンプに振り回され、ホイホイと向こうの言い値で買ってしまう、日本政府がバカすぎるだけです。



僕は以前、常々、疑問に思っていたこととして、「なんでアメリカと日本の主従関係は、双方共に政権が変わろうが時代が変わろうが、ガッチリ固定で揺るぎないのだろう?」というのがありまして。アメリカのリベラル層が、なぜにこの不平等に気付かないのかと。歴代の大統領が、なぜにこの問題に全く触れないのかと。・・これは僕は、いろいろな本を読んで、僕なりに腑に落ちました。


簡単に言うと日本は、アメリカ“政府”の犬なのではなく、アメリカ“軍”の犬なのです。第二次大戦後、日本で大きな権力を維持し続けているのは、アメリカ軍なのです。アメリカは、政府=軍ではなく、別個の大きな権力中枢なのです。

アメリカ軍は、日本の国土、どこにでも基地を作る権利をいまだに有しており、日本の空域の多くでは、アメリカ軍の許可無しでは航空機を飛ばせない。また、アメリカ軍は治外法権を有し、軍人が犯罪を犯しても日本では裁けない。

それどころか、日本の自衛隊は、完全にアメリカ軍のコントロール下におり、有事の際に独自の判断では動けない。そして僕が一番驚いたのは、今後・・ではなく現時点ですでに、というか第二次大戦後はずっと、

アメリカ軍は自衛隊に戦争への参加を強要する権利を持つ一方で、アメリカ軍が日本を守るという明確な約束は、存在していない

ということ。


つまり極端にいうと、そもそも最初から自衛隊はアメリカ軍の一部であり、彼らによって好き放題にできる存在。これは要するに、日本は事実上、アメリカに自治権を奪われたままだということです。第二次大戦から70年以上が経ちますが、その意味では日本は、いまだに独立国家ではないのです。


しかし、これまでの日本は、憲法9条を根拠に、戦争への参加を拒否し続けてきました。アメリカ軍の首脳陣もバカじゃないですから、日本を無理矢理に戦争に巻き込むことが、日本の国民感情の上でどれだけのマイナスを生むかを、理解していたことでしょう。なので、なんとか日本はこれまで、戦争と距離を置き続けることができました。

逆に言うと、アメリカはこの“日本は戦争しないよ”状態を、変えるタイミングをずっと模索し続けていたわけです。そして僕の感覚では、「それがついに来たな・・」というのがここ数年の、安保改正や共謀罪等の、一連の流れです。そうとも知らずに、北朝鮮のミサイルがどうのこうのと危機感を煽られ、多くの国民が「参戦、止むなし!」な気分になっており。世論の誘導に大成功、まさにアメリカの思うつぼで、彼らは笑いが止まらないことでしょう。

北朝鮮が日本を攻撃できるミサイルを完成させたのは、はるか昔のことですよ。北朝鮮は、これまでも定期的に、何度もミサイル実験を敢行していますよ。なのになぜ最近になって、日本で戦争への機運が高まるのでしょうか? 北朝鮮が挑発を繰り返すようになったのは、トランプ政権になってからですよ。日本も韓国も北朝鮮も、アメリカに踊らされているとしか、僕には思えないんですけどねぇ。


日本が戦争に参加するのなら、これまでアメリカ軍の駐留を許して来た、沖縄をはじめとする人々の、70年の苦しみはいったいなんだったのでしょうか? 日本を戦争できる国にしようってんなら、犯罪しまくりで墜落しまくりで迷惑だらけのあんたらは、もう出て行ってくれよ、となるのは至極真っ当でフェアーな感覚だと思いますが。僕らはこれまでずっと、ヒドい目にあわされて来た、しかしそれは「日本は戦争をしない!」のポリシーを貫くためだと、我慢して来た。しかしそのポリシーが破壊されるのであれば、損得のバランスも崩壊しますから、そもそもの前提から変えないとおかしいですよね。


アメリカと日本の主従関係における、最後の砦、日本人としての究極のプライドは、「参戦だけは断固として拒否する!」だと思うのです。その意地すらなくなるのだとすれば、もはや日本は主従関係どころか、奴隷みたいなもんです。アメリカにやりたい放題やられても、意見は言えず、国益に全く関係なく、ただ命令に従うのみ。こんなの、まともな国家ではない。世界の恥です。



僕は世界を旅し、世界中の人々と接した経験があります。日本が平和国家として、世界中から尊敬を受けていることを知っています。一方で中東でも、僕はそれなりに現地の方々と仲良くなりましたが、彼らの認識では“原爆を受けた日本人は、今でもアメリカを憎んでいる”であり、敵の敵は友、という発想の上での好意でした。


日本がアメリカの言いなりになって、戦争に参加したあかつきには、これらの「日本は平和国家だ」という尊敬や、「日本はアメリカの仲間じゃないよね」的な認識を、すべて裏切ることになります。すさまじく失望されますよ。テロの標的になる可能性も、一気に高まります。


日本が戦争に参加することで、喜ぶのは一部のバカな国民と、アメリカだけです。世界中から、ガッカリされます。“平和主義を貫く”というプライドと、そこから受ける尊敬の念には、果てしなく大きな価値があるんだけどなぁ。それは先人達がこれまでずっと大切にして来た素晴らしい宝物なのに、なぜに、わざわざ手放すのでしょうか? 尊敬を失う、自衛隊員が死ぬ、ミサイルが降って来る、しかしアメリカ軍は今後も日本でやりたい放題。これでは、何一つメリットがないじゃないですか。


来年、2018年。僕にとっては宿がもちろん大切ですし、プライベートももっと充実させたいと思いますが、何よりも、世界が平和であってほしい。戦争が、起きないでほしい。起こさせないでほしい。

僕はただただ、切に、それを願います。


皆さま、よいお年を!!





2017年12月10日日曜日

ついに、“独り遊園地”を敢行した!!




師走! マイ・フェイバリット・マンス!!



まずは、月初めのいつものやつです!


【YAWP!来泊ゲスト国籍 トップ10(2015年4月〜:計1861)】

 ①アメリカ     301
名(+3
 ②日本       245 (+14)
 ③イギリス     214 (+7)
 ④オーストラリア  184 (+4)
 カナダ      163 (+7)
 ⑥ドイツ       93 (+1)
 ⑦フランス      54 (+2)
 ⑧台湾        50 
 ⑨ニュージーランド  41 (+1)
 ⑩スウェーデン    39 



【新規ゲスト数(泊数:日数平均:稼働率(キャパ))月別まとめ】

2015】
4月:22( 81:3.68:22%(12))
5月:28(132:4.71:35%(12)
6月:11( 60:5.45:17%(12)
7月:65(205:3.15:59%(12)
8月:98(312:3.18:93%(12)
9月:79(278:3.52:93%(10)
10月:91(253:2.78:94%(10)
11月:74(227:3.07:84%(10)
12月:84(229:2.73:82%(10)
【2016】
1月:59(198:3.36:73%(10)
2月:55(194:3.53:78%(10)
3月:72(242:3.36:83%(10)
4月:83(275:3.31:85%(12)
5月:100(278:2.78:80%(12)
6月:26( 72:2.77:60%(10)
7月:45(139:3.09:61%(12)
8月:81(247:3.05:66%(12)
9月:64(215:3.36:90%(10)
10月:56(152:2.71:61%(10)
11月:42(112:2.67:45%(10)
12月:68(191:2.81:68%(10)
【2017
1月:50(190:3.80:79%(10)
2月:22( 81:3.68:58%(10)
3月:55(151:2.75:97%(12))
4月:75(238:3.17:79%(12)
5月:61(185:3.03:57%(12)
6月:19(126:6.63:84%(10)
7月:54(186:3.44:55%(12)
8月:66(234:3.55:75%(12)
9月:39(149:3.82:54%(12)
10月:67(230:3.43:74%(12)
11月:50(151:3.02:52%(12)

計:1861(6008:3.23:69%※)
※稼働率のみ、直前一年間の平均



以前、「11月は150泊を超えず、赤字になりそう」と書きましたが、どっこい、しぶとくギリギリ黒字になりました。名目総泊数は188泊で、無料泊分は37泊だったことになります。実際(無料泊を含む)の宿泊日数平均は、3.76です。日本人(14人・17泊)を除いた外国人ゲストのみの泊数平均は、4.75です。

僕としてはけっこうノンビリしていた気がするのですが、名目総泊数=忙しさとすると、先月は5月や7月よりも忙しかったことになりますね。まぁ、ゲストの数自体は少なく長期泊ばかりでしたし、チェックインは週末に集中していましたしで、ヒマな日が多かったけれど、たまに超忙しかった、といった感じでした。

何にしても、赤字だった昨年11月の成績よりは40泊近く向上したので、よかったです。



んでもって、facebook等には書いていましたが、僕は先週の3〜8日までの六日間は、お休みをいただきました。今回は先月の休みとは違い、最初から予約の受け入れをストップしておりました。わざわざ書く必要はないのですが、実は誕生日がありまして。なので毎年、12月上旬は休んでおります。一昨年と昨年は三日間でしたので、今回は倍も休んじゃいましたが。


というわけで、相変わらずの“休みに何をしていたか報告”です(最近はこればっかりで、すみませんです・・)。一ヵ月前の休み明けに、僕は「映画ばかりの休暇にはもう飽きた」的なことを書きましたが、結局今回もまた、映画を観てばかりでした。その数、10本。この一ヵ月の営業期間中に、ほとんど観ていなかったせいもありますが、普通&自然に映画欲が復活しちゃっていました。なので、まずはいつも通りに採点を。



カフェ・ソサエティ
バイバイマン
ジーサンズ はじめての強盗


ジャスティス・リーグ(劇場)
ワンダーウーマン

ハクソー・リッジ
ディストピア パンドラの少女


フリー・ファイヤー
コンビニ・ウォーズ 〜バイトJK vs ミニナチ軍団〜
サバイバル・トラップ



★5もなければ、★1もなく、アツく語りたくなるほどの映画は特にはない感じでした。この中で一番良かった作品を選ぶとしたら、「ジーサンズ はじめての強盗」ですかね(邦題はダサダサですが)。伏線とその回収が実に巧みで、よく出来た脚本です。一方でジャスティス・リーグ」は、普通に面白かったけれど工夫が無さすぎました。



映画以外はというと、これまた前回宣言した「次の休みには独り遊園地・やったろう」を、実際に敢行しました。ディズニーではなく、富士Qハイランドでしたが。それもなんと、誕生日当日に行ってやりましたよ、コンチクショォォォォーー!!

といっても実はこれ、「結果的にそうなった」だけでして。休みの前に、ウチにしばらく泊まっていたカップルゲストがおりまして、彼らは昨年僕と富士Qに行ったゲストの友人(の薦めでウチに宿泊)でして。なので富士Qのこともすでに知っており、「俺らも連れてってよねん」という流れになり。


なので僕は、3人分のチケット(バス込み)を買い、彼らにもバスの時間等をちゃんと伝えていたのですが。以降は言わなくてもわかるかと思いますが、要するに彼ら、「来なかった」のです(笑)。待ち合わせはバス出発の10分前にしておりましたが結局、出発まで現れず。彼らの分の代金は購入時にもちろん徴収済みでしたが、僕のチケット代は僕が払っておりますので、もったいないから中止にはせず。そんな、「結果的にそうなった」形での、独り遊園地デビューでした。

彼らは、前夜に夜遊びしたせいで、寝坊したのだそうです。たしかにバスは、早朝発でしたけどね。そのバスの予約を選んだのは、彼ら自身なんだけどなぁ。やれやれ。


まぁ僕は、欧米人がいかに時間にルーズで、いかに気まぐれで、いかに約束を守らないか、そのあたりの事情はこの仕事をする上で理解しすぎなほどに理解しておりますので、別に怒りの感情等はなく。「まぁ、そんなもんだよね」といった感じです。「欧米人ってほんとテキトウ!」ネタは、いずれ書こうと思いますが。



しかしながら、この“独り遊園地”、行って大正解でした。富士Qがその日たまたま、すごく空いていた上に、独りなのでフットワークが軽く、ひたすらに、アホみたいに、絶叫コースターに乗りまくりました! その数、計13回!! 内訳は、FUJIYAMA : 3回、ええじゃないか:3回、ド・ドドンパ:2回、高飛車:2回、その他:3回!! 僕は富士Qはたぶん8度目くらいですが、これは過去最多だと思います。パークは17時に閉まりましたので、9時半〜の、たったの7時間半で13回。平均すると、各回は30分位しか待ち時間がなかったことになります。う〜ん、超ラッキー。寒かったけれど快晴で、富士山もメチャ綺麗でしたし。







ちなみに、「FUJIYAMA」や「ええじゃないか」の3回は、降りたらすぐにまた並ぶ、連チャン方式を採用したのですが、「ええじゃないか」ではたまたま、安全ハーネス用のスタッフさんがいつも同じ女性でして。30分ごとに何度も会うもんだからか、「ええじゃないか、お好きなんですか?」と聞かれ、「あ・・いゃ、なんか空いてるんで・・・」と答えまして。これが僕の、この日(誕生日)唯一の会話でした!


それ以外にはこの休み期間は、六本木に安藤忠雄展を観に行ったりもしまして。相変わらず映画ばかり観ていただけでなく、実はけっこう、アクティブな毎日だったのですよ!! 友人と会った(飲んだ)のは一度だけで、六日の内の五日は、人とまともに接しない孤独な日々でしたが。



・・・とまぁ、僕の“休みに何してた報告”のみではなんなので、ここから先は“トランプの「エルサレムを首都と認める」宣言は、許すまじ愚行だ!”という内容で書いていたのですが、振り幅が大きすぎるし文章が長くなりすぎるしなので、それは次回(たぶん)、別記事として更新します!



次の休み、1月上旬には、今度こそ独りディズニーしたろぉかね!!








2017年11月28日火曜日

日本人よ、もっと政治に熱くなれ!!



もうすぐ12月なのに、暖かいですね〜。暖房つけっぱなし状態への突入は、しばらくおあずけです。ちなみに、だいぶ以前にも書きましたが、エアコンはつけっぱなしの方が電気を使わず、エコですよ。ウチは、こまめに消していた頃と比べ、電気代は半額くらいです。


宿は相変わらずまぁまぁの入りで、そんなに忙しくはないので、僕は本ばかり読んでいます。今、読んでいる三冊の内の一冊は、「未来の年表」(著:河合雅司)というものです。簡単に言えば、“日本がこれから迎えるであろう未来が、どれだけ悲惨であるか”を、綿密なデータ分析を元に解説した本でして。いやぁ、ヒリヒリします。あまりに救いが無いので、滅入って来ます。



日本の未来といえば、先日の衆議院総選挙の前に、僕は政治についてをこのブログで語りました。しかし、選挙が終わって一ヵ月以上経つというのに、放りっぱなしにしているなぁと思いまして。なので今回は、その話題にします。



一ヵ月前のその記事でも書いたように、僕のイデオロギーは完全に【左】の【リベラル】です。日本の政党は、これまではなかなかその【右】or【左】や【保守】or【リベラル】の線引きが曖昧でしたが、今回の選挙では比較的、分かりやすくなっていたのでよかったです。


僕は【左】の【リベラル】ですし、憲法9条の改正や、安保改正法案には反対しておりますので、もちろん自民党を支持していませんし、希望の党にも入れていません。

しかし、仮に“自民vs希望”の構図になっていたとしたら、しいては“安倍vs小池”の日本のリーダーを選択する選挙になっていたとしたら、希望に入れていたかもしれません。小池さんのことは、全く支持していませんが。国民を舐めまくりでやりたい放題&利権にズブズブの安倍よりは、はるかにマシだという理由のみで。

しかし、希望の党の勢いがあっさりとしぼみ、それに釣られるような形で、日本全体で熱が一気に冷めましたよね・・・。いつもたいして盛り上がりませんが、ここまで凄まじく盛り上がらなかった選挙は、これまでにあったかなぁ。あ〜ぁ・・・。




僕が、最近の選挙で最も熱が入ったのは、昨年の参議院選挙でして。無所属で出馬した、レゲエミュージシャンの三宅洋平という候補の演説を、公示後すぐにyou tubeで見つけて、なんというか、「ようやく現れた!」感があったんですよね。日本の将来を本気で憂い、「このままじゃ、ヤバいぞ!」「みんな、立ち上がれ!!」と全力で訴える若者が。

若者といっても、僕と同い年なんですけどね。もちろん僕も僕なりに現実を理解しており、彼が今すぐに日本を大きく変えるほどの力を持つわけではないのはわかっておりますが。しかし彼には、「“一石”を投じ続けていけば、いつかは変わるかもしれない」と思わせるだけの説得力、人間的な魅力がありました。


当時僕は、ちょうど夏休み中でしたし、三宅洋平には直接会ってみたいと思いましたので、二度、彼の演説を聴きに街に出ました。その演説は、思っていた以上に素晴らしいものでしたが、僕がそれよりも驚いたのが、会場の凄まじい熱気。僕は他の候補者の演説っぷりもそれなりに見ていましたが、聴衆は、いてもせいぜい20人ほど。一方で、三宅洋平の会場には優に1000人は超えており、しかもそのほとんどが“聴いている”のではなく“応援している”。歓声やらシュプレヒコールやらが入り交じり、なんというか、決起集会のような感じでして。

特に僕が参加した二度目の、最終日の品川駅前の演説では、僕の隣に立っていたのが、おそらく70〜80歳のお婆さんだったのです。はっきり言いまして、僕はちょっぴり、感動したんですよね。あぁ、日本の民衆の力は、捨てたもんじゃないなと。世の中を変えるために戦おうという人は、ちゃんと存在しているんだなと。


・・・で、その選挙の結果はというと、彼の得票は26万票ほどで、9位での落選でした。当選圏内最下位の6位の候補が51万票を獲得していますので、じつにダブルスコアでの敗戦だったわけです。

僕は、三宅洋平が落選したこと、そのものよりも、ここまで熱のある支持を受けた者でも、マス(一般大衆)を相手にするとこんなにも歯が立たないのかという、そちらの方に落胆しました。仮に選挙制度が【得票数×支持者の熱】で決まるとすれば(そんなことはありえないですが)、彼は間違いなく当選していたと思います。


なので僕は、昨年のその参議院選挙で、「政治に対して冷めている大多数の人々に、熱を注入しなければ、日本の根本的な諸問題はこのまま全く解決しない」と痛感したわけです。もちろん、そんなことはとっくにわかっていましたが、改めて。そして「熱のある者々が、内輪で隆起したところで、マスには全く届かない」と、改めて強く理解しました。だからこそ、僕は何度も「日本人はもっと政治を語るべき!」と訴えています。



先の総選挙に話を戻しますと、今回はまさにその「熱がないと日本は何も変わらない」の、象徴のような結果でした。希望の党が勢いを無くし、全くもって盛り上がらず。候補者たちの演説からは、外面のいい、都合のいい、薄っぺらい話しか聞こえて来ない。わざわざ立ち止まって聴いたことが、時間のムダだったと思わせるほどの、中身の無い演説ばかりで。「この人に投票したい!」と強く思わせてくれる候補が、一人もいない。僕は完全にアンチ安倍ですが、加計とか森友とか、そういう諸問題には比較的興味が無く。安倍はそもそも、その程度のチートな人間だという認識だからでしょうが。




ここであえて、話題を北朝鮮の問題に絞ります。今回の選挙で自民党に投票した人、安倍を支持した人の多くは、戦争が起きた場合に備え、「強いリーダーが必要だ」とか「自民党以外は頼りない」とか、そういう気持ちがあるのだと思います。しかし僕は、安倍だからこそ、日本は戦争に巻き込まれる可能性が高い、という考えです。評価の基準点が、完全に逆なのです。


僕はとにかく、【日本は、世界中のあらゆる戦争や紛争とは距離を置くべき】という、極めて左寄りな思想なので、安倍がいちいち北朝鮮問題に首を突っ込みたがることを、強く批判しています。そう言うと、「北はミサイル実験で日本の方に撃ちまくっているじゃん」と反論する人がいるでしょうが。北朝鮮は、アメリカとの関係上、戦略的にミサイルを撃ち続けている。しかし、北側にはロシア、西側には中国があるわけで、そんなヤバい&お仲間サイドな方向に撃つわけがないじゃないですか。撃つとしたら南か東に決まっているわけで、その真意は日本を狙っているわけではなく、ある意味では必然の選択なのです。僕はミサイルを撃つこと自体を、肯定しているわけでは全くないですよ。撃つと決めているのなら、そりゃあ矛先は南or東になるわいな、ということです。


なので僕は、日本人はそのあたりをもっと冷静になるべきだと思います。北朝鮮のミサイル実験自体には厳格に抗議し、一方で、アメリカの武力行使も支持しない。一貫して、あらゆる国に対して、「兵器を使うな!」「戦争するな!」を訴え続ける立場でいるべきです。しかし残念ながら、我が国の愚かなリーダーには、その要素が全くない。



しょうもない例え話(前も似たようなのを書きましたが)をしますが、とある学校のとあるクラスで、凄まじくケンカが強く、彼なりの正義感らしいが実はただのいじめっ子の、Aがいる。そして、そのAから目の敵にされ、いじめのターゲットになるのを恐れ、ナイフを持参するようになり(たまに振り回し)、必死に強がるBがいる。Aには、yesとしか言わない金魚の糞みたいな子分のCがおり、クラス全体としてはそのギスギスした関係に「おいおい、お前ら、ケンカすんなよ」という雰囲気がある。しかし子分のCに限っては、ボスのAに「あんな変な奴、一撃っすよ」「やっちゃいましょうぜ」「アイツが振り回すナイフが、俺に当たったらヤダし」と何やら言っている。


いじめられないためにナイフを持っているのに、そのナイフを理由に、ケンカを煽る者がいるわけで。この場合、Bがもしナイフで戦うことを決意したら、真っ先に刺されるのはCじゃないですか?「お前ら、ケンカすんなよ」のスタンスの者々を、わざわざターゲットにしますか? BにとってのCは、まさにうっとおしいだけの、邪魔者でしかないでしょう。


僕は今の日本を、このCのような存在だと認識しているわけです。なので、安倍のそのスタンスこそが、日本が戦争に巻き込まれる可能性を高くしている元凶だ、と考えるわけです。子分歴は70年を超えていますから、今さらボスと決別しろとも、対等な関係を築けとも、言うつもりはありません。普段、ボスにペコペコしまくっているのはまぁいいとしても、せめてボスが暴れそうな時くらいは、「暴力だけはやめてくださいっす!」と言えるようになってくれ、ということです。




先日、わが宿には珍しく、ルーマニアから来たゲストがおりまして、長期泊だったこともあり僕は非常に仲良くなりました。彼曰く、「俺の両親やその世代の人々は皆、“あの頃はよかった”と言う」とのことでして。あの頃とは、チャウシェスク大統領の独裁の時代のことです。

僕には子供の頃にどこかのニュースで観た、革命後にチャウシェスクが処刑された映像の記憶が強烈に残っておりまして、単純な連想で「この人は極悪人だったんだな」と思っていたのですが。しかしそれは、現地の人々の認識や評価とは、全く違っていたわけで。ウチに泊まったその彼自身は、独裁の時代には生きておらず、に懐古の意識もなくフラットな感じでしたが。


また、僕はロシアへの訪問の経験があり、現地人とも関わったことがありますが、彼らの中にも、「ソ連時代はよかった」という者がけっこうおりまして。日本人は、昔のソ連やルーマニアなどの、いわゆる西側諸国ではない国々、イデオロギーを共有できていない“考え方の違う”国に対して、「国民がかわいそう」とか「みんな不幸だろう」とか「許せない」とか、勝手に決めつけがちです。それは単に、無知や先入観から来るもので、実際には彼らは、幸せだったわけです。もちろん、すべての人がそうなわけではありませんが、それは僕ら、アメリカサイドの国だって同じことでしょう。僕は、共産主義を賛美しようというわけでは全くありませんよ(僕は資本主義支持です)。


なので僕は、北朝鮮だって、国民が総じて不幸だ、と決めつけるべきではないと考えます。金正恩は悪魔的な独裁者だ、政府は国民から搾取している、とイメージを一方的に確定させるべきではない。それは、“だから、崩壊さすべし”に繋がる、危険な先入観です。米朝関係の歪みは、そもそもの“北朝鮮は悪い国だ”“国民がかわいそうだ”という、決めつけが問題なのです。


“北朝鮮には対話戦略は通用しない”“対話は意味が無いので圧力で”というのも、おかしな話です。なぜ、短期間で結果を出そうとするのでしょうか。なぜ、あっさり諦めるのでしょうか。対話が不調に終わるのは、前提として“お前は悪い奴だ”という意識がこちらにあるのが、相手に見られているからです。対話とは、双方のリスペクトの元ですべきであり、意見が合わないのなら、お互いが納得できるまでとことん時間をかけるべきものです。拉致問題等もあり、日朝が複雑な関係なのは間違いありませんが、それでも相互リスペクトありきです。

元プロレスラーで参議院議員のアントニオ猪木氏は、事あるごとに北朝鮮へ出向き、政府の意向を無視して、とにかく対話への糸口を模索しています。なぜに氏の訪朝が、こんなにも何度も成功し、歓迎されるのかというと、その根底には氏の北朝鮮への確固たるリスペクトがあるからです。

猪木氏は、決して北朝鮮にゴマをすりに行っているのではなく、ちゃんと意見を伝え、なんなら苦言まで呈しています。双方にリスペクトがあるので、そんな対話が成立するのです。しかしいかんせん、彼は個人でそれをしているだけで、政府や大多数の日本国民からは厄介者扱いで。残念ながら彼の行動は、日朝の関係を動かすまでには全く至っておりません。

何にしても、猪木氏は「戦争を回避するために、自分のできそうなことは何でもやる」、とても行動力のある方なわけです。少なくともこの一点においては、素晴らしいと僕は思います。



今の日本は、どうにか世の中をよくしようと、熱意を持って行動に出る少数の者が、熱のない大多数の者々から批判され、バカにされる社会です。また、7月の都議会議員選挙のように、どこかの政党がブームを起こせば大勝利することがありますが、逆に今回の総選挙のように、失敗すると大惨敗します。

ブームに振り回され、“盛り上がればその気になる”というレベルでは、真の熱意とは言えません。本当の熱意、「日本を変えよう!」という強い力は、僕らが常日頃から持ち続け、語り合わなければ育ちません。



多くの国民が、政治に諦め、冷めているうちに、日本の社会や経済はこれからとんでもないことになりますし、平和や安全も脅かされます。日本はすでにその段階、危機的状況に突入し始めていると僕は思いますし、多くの学者や専門家もそう訴えています。


まぁ、国民の70%が北朝鮮への圧力外交を支持し、さらにその内の30%が「武力行使すべし」という考えだそうで、つまりは国民の20%強が戦争を歓迎しているわけですから、僕が何を訴えたところで、この国はもはや手遅れなのかもしれませんが・・・。




2017年11月16日木曜日

久しぶりに、価格調査をしようじゃないか。



10月とは打って変わって、今月はかなり空いています〜。ここのところは毎日、ゲスト数4〜6人の間をさまよっています。まぁ、明日にはたくさんのチェックインが予定されているので、問題ナシです。せっかくキャンペーンをしているというのに、結局混むのは週末ばかりですねぇ。


そんなわけで僕は、最近はなかなか暇なので、いい感じにノンビリしています。といっても、ここのところは映画DVDの新作で観たいものが全くなく、映画欲はさほどでもないので、本ばかり読んでいますね。僕は飽きっぽい(よって、TVドラマは全く観ず映画のみ観る)性格なので、読書も一冊を一気にではなく、三冊ぐらいを掛け持ちで、気分によってテキトウにチョイスするというスタイルです。大の読書家の両親のDNAなのか、僕も年を取るごとに読書の傾向が増しているような気がします。


今月はどうやら、実質泊数が150には届かず、赤字になってしまいそうですが、まぁそういう時期にはそれはそれで、ノンビリ・リラックスモードでいつも以上にユルく過ごせれば僕はハッピーです。先日は、久しぶりに世界一周時代の旅友が宿に遊びに来てくれまして、一緒に飲んでエンジョイでした。宿を営業している状態で、僕が葛飾区外に出ることはありません(何かあれば、いつでも駆けつけられるように)が、友人をはじめとする、どなたかがYAWP!にいらっしゃる分には、僕はいつでもウェルカムです(いちおう事前に連絡は下さい)。




さてさて今回は・・・う〜ん、何を書こうか。書き途中or完成済みのネタは3つほどあるんですけどね。なんというか今、その記事を更新する感じじゃない(というか、ビミョウな内容なのでお蔵入りさせるかも)。


というわけでいきなりですが、タイトルの通り、半年ぶりの価格調査をしま〜す。



【hostelworldに登録中の東京都内の ホステル or ゲストハウス
(ホテル、カプセルホテルは除く)
11月16日現在 最低価格まとめ】
(100円未満の端数は四捨五入)

価格(円)   軒数
1000   1
1300   1
1500   3
1600   2
1800   4
1900   4
2000  14
2100   8
2200   9 
2300   4 
2400   5 
2500  11 (←YAWP!)
2600   4   
2800   1   
2900   5  
3000   6
3200   2
3300   7
3500   3
3600   2
3700   2
3800   1 
3900   1
4000   1
4100   1

          10月21日   2月5日   5月13日 11月16日
価格平均値    : 2614円→ 2521円→ 2409円→ 2492円
価格中央値    : 2500円→ 2400円→ 2350円→ 2400円
最頻値      : 2000円→ 2000円→ 2000円→ 2000円
全軒数      :  55軒→  72軒→  86軒→  102軒
2000円以下の宿:10軒(18%→20(28%→26(30%→29(28%
ウチより安い宿 :22軒(40%→37(51%→50(58%→55(54%



ここで皆さんにまず注目していただきたいのは、全軒数です。5月中旬からの半年間で、86が102になっているので、増加分は16軒ということになります。しかし実は、この半年で閉鎖された(もしくは、hostelworldの登録をやめた)宿も、数軒ありまして。僕の記憶の上で、半年前にはなかった宿を数えたら20軒でしたので、4軒の既存宿が無くなったのでは?と思われます。

ちなみにこの“102軒”は、あくまでhostelworldに登録されている、ゲストハウスorホステルのみの数字です。hostelworldに登録していない宿はもちろん、カプセルホテルやビジネスホテル等も、数に入れていません。都内にゲストハウスorホステルは、もっとたくさんあります。150軒はすでに超えています。


そして、その102軒の平均価格なのですが、結果は2492円。おっと半年前の数字(2409円)よりも、じんわりと盛り返していますね。2月5日のデータと、全体的に似た感じです。う〜ん・・想定していたのと違う。僕的には、さらに下がっている、という実感なんですけどねぇ。


そういえば先ほど、各宿の価格を調べていた際に、僕は「オゥ・・新しい宿が次から次に・・まだまだ増えまくってるなぁ」としみじみ思っていたのですが、それと同時に、「ていうかこの新規さん、こんな強気の値段設定で集客できるの??」とツッコミたくなったことが何度かあったんですよね。というわけで、新規の20軒に限定してまとめてみると、


価格(円)   軒数

1000   1
1900   1
2000   3
2100   2
2200   1

2900   1
3000   2
3300   4
3500   1
3600   2 
3700   1 
4100   1 


価格平均値 :2795円
価格中央値 :3000円
  最頻値 :3300円


でして。なんと、2200円から2900円の間がスッポリ抜けている! 両極端!! 

その詳細を見てみると、2200円以下に設定している宿の多くは、企業経営の、大きな箱。すでに系列宿がいくつか存在しており、系列他宿と揃えるような形での、控えめの価格設定で。

一方で、2900円以上に設定している宿の多くは、おそらく個人経営の比較的小さな箱。もしくは、初めてゲストハウス業界に参入した会社の経営。


この業界の現状を充分に理解していて、わざとその強気の価格設定にしているのか、もしくは単なる調査・分析不足によるものなのかは、僕は知りませんが。まぁ、新規の宿はキレイですし、雰囲気も新鮮ですし、多少は強気でもいいとは思いますけどね。


要は、とにかく僕が言いたいのは、上記の都内全宿の価格まとめで、3000円以上に設定している宿26軒の内、11軒はこの半年の間に新しくオープンした宿だった、ということです。よってその、“新規宿が強気の設定しちゃってるよ〜”傾向が、全体の平均価格を以前よりも押し上げたのでは、と僕は分析するわけです。まぁ一方で、平均以下に設定している新規宿も8軒あるわけですし、ここは素直に、業界の景気が回復傾向にあると捉えるべきなのかなぁ。だとしたら、僕としても嬉しいんですけれど。


考えてみたら、以前ウチに相談に来ていた“ゲストハウス開業志望者たち”の多くは、僕の「一泊いくらを想定してます?」の質問には、軒並み3000円以上の回答でしたっけ。業界をまともに分析していない人からすると、「安宿」と聞いて連想できる価格設定は「3000円代」なのでしょうね。世間一般では、今のこの業界の価格相場が2000円台前半だというのは、ビックリな話なのでしょう。東京はまだマシな方で、地方では、1000円台前半で競争しているところすらあるんですけどね。



この二年間で、新規の宿はこれまでも、強気の価格設定をするところが多くありました。しかし今現在、2000円以下に設定している宿々の中には、オープン当初は3600円とか3200円とかだったところが、それなりにあります。

そんなのは、ネットでちょろっと調べれば、すぐにわかるんですけどねぇ。まぁ、他宿を心配していられるほどウチも余裕があるわけではないので、僕は僕で、今後もマイペースにローシーズンをがんばります〜。




2017年11月11日土曜日

孤独感を拗らせてしもうた!




11月!! 小春日和の穏やかな日々ですね〜。



まずは、月初めのいつものやつです!


【YAWP!来泊ゲスト国籍 トップ10(2015年4月〜:計1811)】

 ①アメリカ     29
名(+10
 ②日本       231 (+14)
 ③イギリス     207 (+5)
 ④オーストラリア  180
 カナダ      156 (+5)
 ⑥ドイツ       92 (+1)
 ⑦フランス      52 (+1)
 ⑧台湾        50 (+1)
 ⑨ニュージーランド  40 
 ⑩スウェーデン    39 



【新規ゲスト数(泊数:日数平均:稼働率(キャパ))月別まとめ】

2015】
4月:22( 81:3.68:22%(12))
5月:28(132:4.71:35%(12)
6月:11( 60:5.45:17%(12)
7月:65(205:3.15:59%(12)
8月:98(312:3.18:93%(12)
9月:79(278:3.52:93%(10)
10月:91(253:2.78:94%(10)
11月:74(227:3.07:84%(10)
12月:84(229:2.73:82%(10)
【2016】
1月:59(198:3.36:73%(10)
2月:55(194:3.53:78%(10)
3月:72(242:3.36:83%(10)
4月:83(275:3.31:85%(12)
5月:100(278:2.78:80%(12)
6月:26( 72:2.77:60%(10)
7月:45(139:3.09:61%(12)
8月:81(247:3.05:66%(12)
9月:64(215:3.36:90%(10)
10月:56(152:2.71:61%(10)
11月:42(112:2.67:45%(10)
12月:68(191:2.81:68%(10)
【2017
1月:50(190:3.80:79%(10)
2月:22( 81:3.68:58%(10)
3月:55(151:2.75:97%(12))
4月:75(238:3.17:79%(12)
5月:61(185:3.03:57%(12)
6月:19(126:6.63:84%(10)
7月:54(186:3.44:55%(12)
8月:66(234:3.55:75%(12)
9月:39(149:3.82:54%(12)
10月:67(230:3.43:74%(12)

計:1811(5857:3.23:69%※)
※稼働率のみ、直前一年間の平均



前回にも書きましたが、ありがたいことに10月は、めっちゃ混んでいました。名目総泊数は結局、291泊にもなりまして。いやぁ、忙しかった。実質総泊数が230ですから、無料泊分は61泊だったことになります。

ちなみに宿泊日数平均は、無料泊分を除いて計算したもので、実際の数字は4.34です。日本人(14人・18泊)を除いた外国人ゲストのみの泊数平均は、5.15です。

というわけで、特別キャンペーンをしているので当然と言えば当然なのですが、先月もYAWP!は長期泊の外国人ばかりだったよ♡Yeeah、ということです。




ところで、どこにも発信していませんでしたが、僕は昨日までの六日間(5〜10日)は、お休みをいただいておりました。11月は苦戦が予想されたので、休みなしで皆勤するつもりでしたが、10月が好調だったので、まぁいいかなぁ〜と。先月半ば頃の時点で、この六日間は予約が入っていなかったので、受付を打ち切って休みにしちゃいました。


しかしながら、いたっていつも通りの、何一つ変化のない休暇を過ごしてしまいまして。ひたすら、家と映画館で映画を観るばかり。ほんと、いつも通りすぎて我ながら呆れるほどです。観た作品(9本↓)は面白いものが多く、特に劇場で観た3本の内の2本は傑作だったので、その点ではすごくよかったんですけどね。



女神の見えざる手(劇場)
ゲット・アウト(劇場)


マイティ・ソー バトルロイヤル(劇場)
The NET 網に囚われた男


グリーンルーム
LION/ライオン 〜25年目のただいま〜


午後8時の訪問者
ノー・エスケープ 自由への国境


人生タクシー




僕は完全ワンオペで経営していて、エネルギーが枯れないようにほどよく休んでいますが、休みの間にしている活動がいつも同じで、同じすぎて、急に飽きてしまったということです(笑)。せっかくのプライベートな自由時間だったというのに、今回はなんだかすごく、つまんなかったんですよね〜。ディテール(映画そのもの)は面白かったのになぁ。全体が、そこはかとなく、つまらない。ハァ・・・。



僕の休みは平日で、さらにはみんな結婚しており子供もいるしで、気軽に遊びに誘える友人が一人もいませんでして。

考えてみたら僕は、カラオケも遊園地も、大相撲を観戦したりも、この二年は全て“外国人ゲストたちと一緒に”なんですよね。プライベートで、そういった遊びを全くしていない。映画も、誰かと一緒に観に行ったケースは昨年の冬、そちらも“外国人ゲストと”で。プライベートではここ二年間、常に独りでして。



最寄りの映画館(MOVIX亀有)のある、ショッピングモール・アリオ亀有で、毎年冬にスケートリンクが設置されるというのを、僕は最近知りました。僕はアイススケートは数年前に一度だけしたことがあり、すごく楽しかった覚えがありまして。なので率直に、「Oh、やりてぇなぁ〜」と思ったのですが、おっと残念、誘う相手がいない。


仲の良い友人はそれなりにいるのに、彼らとはたまに会っても、一緒に飲むだけで。遊び相手がいないというのは、なかなか寂しいもんです。僕は、彼女がいないのは期間が長過ぎて、もぅ別にいいかなって感じなのですが、誰かに恋することすら、ここしばらくない。よって、何かやりたいアクティビティが見つかっても、「あいつを誘いたいぜ!」の熱が全く沸き起こらない。う〜ん、つまらない。あぁ、僕の「つまらない」の一番の元凶は、これだったのか・・・。


僕は、楽しいこととは受身ではなく自ら生み出すもの、という価値観ですので、決して「誰か、俺を楽しくさせてくれ!」「誰か、俺を遊びに誘ってくれ!」という意ではないのですが。単純に、誘う相手がいないという現状は、なかなか虚しいないことだなぁと思いまして。友人たち、みんな、バリバリ仕事してますし。誰かに恋をするなんて、作為的に生じるもんじゃないですし。


しかしとにかく、映画ばかりの一色刷りの休暇は、ここらで一旦ストップさせようかなと思います。僕は、独りカラオケや独り野球、サッカー、プロレス観戦なんかはすでに経験済み(共に一度ずつ)なのですが、そろそろ独りアイススケート、さらには、独り遊園地すらアリな勢いです。ディズニーランドにでも行こうかな。けっこうマジで。


あ、すみませんです。すごく個人的な、しょうもない記事ですね(笑)。まぁ、僕もたまには、孤独感を拗らせることがあるということです。後々読み返して、「おいおい、何書いてんだよ〜俺!」と、反省するかもしれません(笑)


まぁ、もう宿は再開しているので、次の休みまではゲストたちとの日々を、エンジョイします!




2017年10月30日月曜日

リアルな集客っぷりが、一目瞭然!




寒〜い。こんなん、冬やん! 秋、終わってもうてるやんか!!


・・・といっても僕は冬好きなので、それはそれでハッピーなのですが。秋の、暑くも寒くもない、エアコンも扇風機も必要ない中でまったりと寝るのチョ〜気持ちいいのに、もう終わっちゃうのかよぉ〜〜という点のみで、非常に残念です。



さてさて、話は変わりまして。

10月は明後日でおしまいですが、今月のYAWPはというと、「2泊したら3泊目は無料!」キャンペーンの効果がテキメンでして、めっちゃ混んでいました。無料泊分込みの名目稼働率は93%ほど。無料泊分を除いた実質稼働率は、74%といったところです。名目総泊数は289泊(現状、確定している分)で、単純な混みっぷりだけで言うと、これは一昨年の8月に次ぐ過去二番目の記録です。ありがたいことに、営業日数26日間の内、ゲスト数が10人を下回った日が四度しかなく、その四度もすべてが7〜9人でした。

しかし来月の予約の入りっぷりが、今のところはなかなか厳しいです。去年も11月は赤字でしたし、今年も似たような予感がします・・・。というわけで、他宿の混み具合を相変わらずチェックしてみまして。



実は一ヵ月ほど前に、ブッキングサイトhostelworldの仕様に、素晴らしい改善がありまして。いつもは、改悪の方が多いんですけどね。今回のは、間違いなく改善です。グッ・ジョブ!

何が変わったかというと、ゲストが宿泊先を探す際に、気になる宿のページを開いてチェックインとアウトの日付を記入しようとすると、カレンダーが“にゅっ!”と現れて、どの日が売り切れているのかを分かりやすく表示してくれるようになったのです。これにより、日程や滞在期間をきっちりと決めていないゲストは、カレンダーを見ながら「この日からこの日まではここに泊まれるなぁ」といった検討が出来るようになりました。最初から日程がガッチリ固定されているゲストには、あまり意味はありませんけどね。

そしてこの仕様により、フルの日が多い宿と全くフルになっていない宿が、一目瞭然になったとも言えるわけです。これは僕の分析欲的にはすごくありがたく、今後はこれまでよりもハッキリと、「あそこは儲かっている」or「あそこは苦戦している」が見えるということです。


こんな感じ



というわけで、簡単だし僕的にとても面白いので、都内の人気宿の明後日から(11月)の今のところの予約受けっぷりを、ここに列挙します。あくまで、業界の全体像を伝えることが目的で、宿ごとの個別の経営状況を晒したいわけではありませんので、宿名は伏せます。今日(10月30日)現在の、hostelworldでの評価が高い順に、カレンダー画像を並べます。あまり量が多すぎるのもなんなので、ここで扱う“人気宿”の線引きは、全体評価が92点以上で評価件数が100を越える宿、のみとします。そうすると20軒になり、多すぎず少なすぎずで、ちょうどいい感じですので。

先に言っておきますが、僕がわざわざこんなことをやる目的は、これまでにもさんざん書いておりますが、「今は宿が足りていない」「宿業は儲かるはずだ」といまだに思い込んでいる残念な方々に、改めての明確な「You, 間違ってるよ!」を突きつけるためです。人気の宿々でも、今はこんなに苦戦しているんですよ・・・をガツンと見せつけようというわけです。




評価:96(2軒)




評価:95(2軒)










評価:94(4軒)














評価:93(3軒)








評価:92(9軒)















はい、ご覧の通りです。一番上の左側の宿(カリスマ的人気の、有名宿です)を除くと、すべての宿が緑(空き有り)だらけです。もちろん、11月はこれから始まるわけで、この先も予約は入るので、この赤or緑がこれで確定なわけではないですが。しかし僕は、9月末〜昨日までにもけっこうな頻度で、多くの人気宿のこのデータを、確認しております。それを見た限り、どこも苦戦しているのは明確でしたので、これはあくまでも、それを伝えるための情報の“例”です。


業界の外にいる世間一般の方々や、同じ業界人でも東京の現状をわかっていない者の中には、「東京にだって儲かっている宿はある!」みたいな発信をする人がたまにいますが、これはまさに“木を見て森を見ず”で、愚かなことですね。さらには、僕がこういった「業界がヤバいよ〜」情報を発信することに対して、「あそこ(YAWP)は儲かっていないから焦っているだけ」といった残念な捉え方をする者もいるようです(笑)。


僕は単純に、東京のホステル・ゲストハウス業界全体の稼働率平均が下がりまくっている事実を踏まえ、今後の新規参入を志望している方々の中にいる“わかっていない者”に対して、危機感を持つように訴え続けているわけです。「東京にだって儲かっている宿はある!」・・って、そんなの当たり前じゃないですか。しかしそれを言うと、「私ならうまく行くはずだ!」と思い込んでいる方々のその熱を、ますます助長してしまうんですよ。

上の画像がハッキリ示しているように、今やローシーズンにも集客がうまくいっている宿は、ほんの、ほんの一握りです。都内の150軒中、せいぜい5軒程度。確率にして3%です。「その5軒に私も入れるはず!」と、それでも前向きになれる人がいるのならむしろスゴいなと思いますが、それが無謀な挑戦だというのは、明らかな事実でしょう。「絶対に無理!」とは、もちろん言いませんが。これは、ウチが儲かっているかどうかの話とは、次元が全く違うんですけどねぇ。


僕は、マイペース&ほどほどに食えればいいやのスタンスで、実際に問題なく食えているので、現状の経営面には特に大きな不満や焦りはありません。焦っているのだとしたら、年に三回も長期休みをとりませんし、あえて予約サイトの登録先をしぼる、なんてこともしません。それは、ウチが持ちビルだというのが、最大の要因ですけどね。僕は、経営が比較的順調だからこそ、時間的にもメンタル的にも余裕があり、業界全体を俯瞰で見れており、こうした分析と発信をできるのだと自覚しているのですが。というか、経営が厳しい宿がこういった生々しい発信をしているケースを、僕は知りませんけどね。


過去に何度も書いていますが、僕は、勢いで宿を開業してあっという間に経営破綻に落ち入る人を、これ以上増やしたくないのです。極めておせっかいな話(笑)ですが、そういう人が現在、日本中に大量発生中ですので。なので、「宿業は、儲かりますよ(その可能性がありますよ)」「競争が激しくても、儲かっているところはちゃんとありますよ」といった無責任なメッセージを、今は発信するべきではないというスタンスなのです。

上記の、緑色だらけの画像を見れば、一目瞭然でしょう? 僕は、バイアスでも意見でもなく、客観的事実を発信しています。ゲストハウス経営コンサルタントや、開業セミナーの連中が話す、表面だけの薄っぺらい「いかに宿業で成功するか」の情報と、この画像とで、どちらの方が信用できますかね? どちらのリアルさが心に刺さりますかね?



このブログはおかげさまで、ここしばらくはとても安定したアクセス数です。日本中にいる、たくさんの“ゲストハウスを開きたい方々”に、読んでいただいております。僕はそれを自覚しているからこそ、彼らに向けて、あえて強めのメッセージを発信しています。要は、わざとやっているんですよ。わかっていない者がいるようなので書きますが。


これまた過去に何度も書いておりますが、僕は根本的には、都内はもとより日本中に素晴らしいホステル&ゲストハウスが増えて、この魅力がもっともっと世間に普及し、業界全体が発展したらいいな、という考えです。しかしもはや、そんな理想は語っていられないほどの“増え過ぎちゃってる”状態で、どんなに魅力のある宿でも、今ではほとんどが経営難なのです。頭を抱えている宿オーナーやマネージャーが、僕の業界ネットワーク内だけでも、たくさんいるのです。そして彼らの多くは、僕のこのブログ、業界の現状発信を、応援してくれているのです。

一方で、ウチにはこれまでに、コンサルタントへ相談に行ったことのある者や、開業セミナーに参加経験のある方の来泊もそれなりにあり、彼らの話を聞いたり、配布された資料を見せていただいたりもしております。なので僕は、思い込みや想像のみでコンサル連中を批判しているわけではないです。


このブログを読んで、開業を思いとどまった方がどれだけいるのかは、僕にはわかりませんけれどね。ゲストハウス開業志望者には、「熱意でどうにかなる!」系のドリーマー率が高そうですから、あまりいないような気もします(笑)。

しかし中には、「タクロウさんのブログを読んで、自分の甘さに気付き、開業はいったん諦めました」「後戻りできる段階で知れてよかったです」「ありがとうございます」といったことを言いに、わざわざウチに来てくれた方が過去に数人いたりもします。このブログに出すような話ではありませんが、“わかっていない者”に向けて、いちおうお伝えしておきます。


BBQ! 美味かった!!




2017年10月18日水曜日

右か左か、保守かリベラルか。



今回の記事は、宿やホステル・ビジネスには一切関係がないです。総選挙の投票日が近いので、ド直球に、選挙の話です。


僕は、とにかく選挙が大好きなんですよ〜。投票に行かなかったことは、これまで一度もありませんし(日本にいる限りは)、投票日には、毎回朝まで選挙特番を観ます。僕が子供の頃、親父がまさにそんな感じでして、当時の僕は「何が面白いのか全く理解できん」だったのですが。血は争えませんね。

しかし今回の選挙は、すごく、すごくつまらない。公示前は、盛り上がりそうな気配があったのになぁ。小池さんは、もはや完全にレームダック状態ですね。



僕が常日頃から「物足りないなぁ」と感じていることに、【日本人は、政治を語らなすぎ!】というのがあります。話題に上がるとしても、文句を言うだけで。消費税が上がれば文句を言い、年金の支給年齢が上がれば文句を言い、政治家の癒着や汚職が発覚すれば文句を言う。

では財源はどこから集めるべきとか、年金制度をどうするべきかとか、どうしたら不正を無くすことができるのかとか、そこまでは議論が深まらない。


僕はTV番組「朝まで生テレビ」が好きで、毎月欠かさず観ておりまして、出演できるチャンスがあるなら(あるわけないが)大喜びで参じたいと思っているくらいなのですが。ああいうポリティカルな議論を、日常でする機会が全くない。「残念」とか「情けない」とか、そういう上から目線の主張ではなく、なんというか、単純に「つまらない」。


僕は、日本人は自分の思想を、もっとハッキリ表に出していいと思うのです。皆さん、集団意識を持ちすぎで、同調傾向が強すぎます。意見が食い違ったっていいじゃないですか。主張をぶつけ合って、口喧嘩レベルにまでヒートアップしたっていいじゃないですか。先日、とある芸能人がSNS上に政治に対する自身の意見を発信したところ、「影響力を考えろ」といった批判コメントがあり。いやいや、逆でしょう。影響力がある人こそ、積極的に意見を言い、国民を議論に巻き込むべきなんですよ。


僕は、たとえ思想が真逆でも、性格的に気が合うのならば、友達にはなれます。極端に言えば、「日本は戦争を仕掛けて北朝鮮を滅ぼすべき」といった、僕と正反対の主張の者がいたとしても、それはそれで、アツい議論を交わせられれば僕は満足なのです。しかし何も考えていない、何も知ろうとしない、何も思想のない友人は、僕にとっては“つまらない”相手でしかないです。


今回の選挙は、やれ小池都知事は右だの、保守だの、リベラルを排除だの、そういうワードをよく耳にしますので、大きなチャンスだと僕は思っているのです。「日本人は、自身の思想をもっとハッキリ表明しちゃおうぜ!」のチャンスです。


この、右or左、保守orリベラルは、解釈は一つに定まっておらず、時代と共に変わっていたりするし・・なのですが。あまりそういうことに詳しくない方々に向けて、大まかにまとめると

【右】強くあれ!という考え方。
強い者(勝者)が国を引っ張って行くことを是とする。要は、金持ちが得をする社会になり、経済格差は広がるが、国全体の経済力は強くなる。外交面でも、日本が強い国であることを是とするので、憲法改正を目指し(憲法がアメリカから押し付けられたままなのは弱者)、自衛隊を肯定し、“対話”よりも“圧力”寄りになる。よって当然、戦争に巻き込まれる可能性が高くなる。

【左】弱さを許容しよう、という考え方。
弱き者(敗者)の救済を優先するため、税金は上がるがその分、福祉が充実する。要は、金持ちからお金を吸い取って貧乏人に配るわけで、経済格差は縮まるが、国全体の経済力は弱くなる。外交面では、“圧力”よりも“対話”を重視。憲法改正にも否定的で、反戦一辺倒かつ軍縮の傾向が強い。悪く言うと、平和ボケや理想論とも捉えられ、現実的な戦争の危機には対応できない。

【保守】大きな改革はせず、これまでの伝統や社会システムを今後も維持しよう、という考え方。

【リベラル】保守の逆。革新を求め、日本を根本から変えて行こう、という考え方。


・・・と、僕は捉えておりまして(基本的には間違えていないはずです)。【右】or【左】は、「日本のことを好きか嫌いか」と理解している人が多いようですし、僕もだいぶ前はそうだったのですが。僕の高校時代、社会科のとある教師がゴリゴリの日本嫌いで、スキあらば日本ディスりタイムをブチ込んで来る、偏りすぎ&洗脳したがりの愚か者でしたので、左=日教組=日本嫌い、という先入観で、そう思い込んでいました。


上記の分別で、相性がいいのが【右】&【保守】、【左】&【リベラル】の2ペアだというのは、誰でも簡単に理解出来ると思います。例えば経済の面で言うと、格差というのは放っておけば勝手に広がりますから、保守=維持=格差拡大≒右、なわけです。一方で、格差を無くす=制度を変える、ですから、左≒リベラルとなります。また、【右】の思想は強いリーダーを求めるため、天皇主権の回復を主張する人なんかも中にはいますが(極端な保守)、【左】の思想は「みんな平等!」なので、天皇制の廃止を主張する人がいたりします(極端なリベラル。共に“翼”の人達のことですよ)。「知っている人には当たり前」な話ですが。


僕は、たとえ平和ボケや理想論と言われようとも、「憲法改正には断固反対!」「圧力ではなく、徹底して対話!」という思想の持ち主です。とにかく、世界中の戦争とは距離を置き、どこかで戦争が起きたとしてもどちらか一方に肩入れすることなく、ただ純粋に平和を訴える。日本はそんな国であるべき、との考えです。軍事的に強くなることがプライドなのではなく、平和のみを追求する姿勢を貫くことこそが、真の強さであり、プライドなのです。そして、その姿勢によって世界中から尊敬を得ることが、まさに戦争に巻き込まれることに対する抑止力になる、との主張です。

というわけで僕は、外交面においては完全に【左】です。そして僕は、おそらく最もシンプルかつ最強の福祉システムである、“ベーシックインカム制度”の採用を強く求めておりますので、内政面でも【左】ですし、【リベラル】です(ベーシックインカムについては、いずれまた書こうと思います)。今回の選挙では、【右】&【保守】のはずの希望の党が、ベーシックインカムを公約に掲げたため、この辺りは正直、ややこしいんですけどね。


僕は日本のことは大好きですし、天皇制には賛成ですので、そういう面で判別すると僕は【右】になってしまいます。しかし、天皇制の賛否の問題は最も深いところにあるイメージ(よっぽど偏った人以外は主張していない)ですので、僕は【左】&【リベラル】だと、ここでハッキリ言い切ってしまおうということです。



どこかのサイトでは、とある大学教授が、【保守】を親・権力、【リベラル】を反・権力と定義していましたが、それだと基本、野党はすべてリベラルになってしまうので、違和感があります。また、この【保守】or【リベラル】は、どちらかに大きく偏るものでもありません。自民党は保守ですが、もちろんそれなりに改革もしています。逆に、民主党(旧)はリベラルとされていましたが、2009〜2012年に政権を握っていた際に、大改革を断行したわけではありません。

なので、【保守】or【リベラル】で思想をハッキリ分けるというのは、やや難しいことなのです。分けやすいのは、【右】or【左】の方です。抽象的な表現だと、“力”をとるか、“愛”をとるか。“力”をとると、「いつでもかかって来いや!」なヤンキーなイメージで、ケンカに巻き込まれる可能性が高くなるが、鍛えているのである程度は戦える。“愛”をとると、ケンカには外側から「あんたたち、やめなさいよ〜」と言うだけの、クラスの女子的な立場でいられるが、いきなり殴り掛かってこられたりしたら確実に負ける。


アメリカなんかはものすごく分かりやすく、イラク戦争を起こしたジョージ・ブッシュや、就任早々ミサイルを落としまくっているトランプは、共和党(【右】&【保守】)。一方で、「世界の警察をやめる」と宣言し、紛争に武力介入することを控えた(全くミサイルを落とさなかったわけではないが)オバマは、民主党(【左】&【リベラル】)。

“力”のトランプと、“愛”のオバマ。“強者が先導すべし”のトランプと、“弱者を救済すべし”のオバマ。この分かりやすい対比はもちろん国民も理解しており、富裕層は共和党支持ですし、貧困層は民主党支持です。わかりやすい思想と、わかりやすい理解&支持で、土台がガッチリと固定されています。


YAWP! に泊まりに来る外国人ゲストと僕は、政治的な議論をすることが多い(欧米人は政治トーク好きです)のですが、彼らも自身の思想スタンスははっきりと出してきます。自由主義のバックパッカーばかりで、さらにウチのような安宿に泊まる者々(金持ちではない)ですから、ほとんどは【左】&【リベラル】ですけどね。僕にもしょっちゅう、「タクは右?左?」と聞いて来ます。



というわけで僕は、日本人ももっと分かりやすくなろうぜ、と主張したいのです。僕が今回、

俺は【左】&【リベラル】だ!!!

と、はっきり言い切ったのは、そういうのに周りを巻き込みたいからです(笑)。



ムチャクチャで理屈の全く通らない、傍若無人(というイメージ)な国がご近所にあり、危機感が刷り込まれているせいで、日本は今や【右】&【保守】寄りの者だらけ。こんな状況下では、【左】の反戦一辺倒のスタンスは受け入れられにくい、というのは理解していますが。しかし、それでも僕は、平和主義を貫きます。「ミサイルが降って来て家族が死んでも、それでもその平和主義でいられるのかよ?」といったロジックで【左】を否定する【右】の人がけっこういますが、論点のレベルが低いし頭が悪いと思うので、そういうのは僕は相手にしません(笑)。


今回の選挙は、自民党も希望の党も思想の面では似通っており、【右】&【保守】です。この、似た者同士が対決する構図では、どっちが勝っても大差はありません。安倍が好きか、小池が好きか。投票における、どちらがいいかの判断材料は、主にはそれだけです。どちらが勝っても、今後は集団的自衛権は行使されますし、憲法は改正に向かいます。

僕のような【左】&【リベラル】の者は、蚊帳の外におかれそうな状況なわけです。希望の党が完全に失速したおかげで、野党同士で票を食い合い、また自民が圧勝する、という分析が多く出ておりますが。これは、本当に残念だなぁ。あ〜ぁ。最悪。



僕らはまず、【右】か【左】かに分かれ、その上で投票先を決めるべきだと思うのです。

自民も希望も【右】なのですから、【右】の思想の人はそのどちらか(維新等も右ですが)に入れるという決定がまずあり、それから利権(しがらみ)にズブズブの自民か、フレッシュだけど得体の知れない新人だらけの希望かを、選べばいいと思います。

一方で【左】の人は、立憲民主党や共産党が受け皿となります。彼らは今回、選挙協力をしているので、同じ選挙区での重複の立候補はありません。


自民vs野党ではないのです。親自民vs反自民でも、安倍vs小池でも、安倍を好きvs嫌いでもありません。僕らは、政党の対立を【右】vs【左】(力 vs 愛)として捉え、投票に向かうべきなのです。


憲法が改正されそう、北朝鮮とアメリカが戦争しそう・・・そんな今だからこそ、僕らは「日本をこういう国にしたい!」という思想をより強く持ち、それをぶつけ合うべきだと、僕はここに主張します!




2017年10月13日金曜日

さぁ、ローシーズン。乗り越えねば!



昨日は暑かったですが、今日はずいぶん涼しいですね〜。う〜ん、いい季節。

しかし業界的には10月〜3月半ばまではローシーズンですので、今はズバリ、暗黒期の入り口です(笑)。この先5ヵ月半は、確実に儲かる時期は年末くらいしかありません。2月の前半の中国の春節は、今年の時点で勢いが完全に止まっておりましたので、もはや期待が出来ませんし。


なので、僕としても当然「がんばっていかなあかんな〜」と、しみじみと思っているわけですが。実は、先の9月末をもって潰れた宿が、日本中にけっこうありまして。みなさん、この夏の売上げが厳しく、「春〜夏のハイシーズンでダメなら、秋〜冬は間違いなく赤字だから、もうやっていけない」との判断を下したのでしょうね。閉めるのならば9月いっぱいで、というのは、このビジネス的にはベストで賢明な判断だと思います。

閉めてしまった宿の中には、僕が個人的に好きで応援していたところもありまして、なんだか切ない気持ちになります。がんばっているところが、こんなにもあっさりと無くなってしまうとはなぁ〜。魅力のある小さな宿が先に潰れて、魅力に欠ける赤字続きな巨大宿が、バックの大企業のおかげで生き残る。まぁ、僕にはどうしようもないし、こればっかりは仕方がないですね。



そんなわけで僕は、「さて、この先5ヵ月半をどう生き延びようか」という気分の昨今でして。booking.comやagodaに載せてしまえば、一気に予約数が伸びるのは間違いないんですけどね。しかし7月頭に宣言した通り、僕は現状の予約受付体制【hostelworld or expedia or ホームページ】を、しばらくは変えるつもりがありません。


現状のウチの予約待機(これから宿泊する方々)の件数は、おおよそで言うと、

hostelworld :20件
expedia   :30件
ホームページ :10件

の計60件(“人”じゃないですよ)でして。実はいつの間にか、expediaからの予約が一番多くなっておりまして、仮に7月にexpediaへの掲載を開始せずだったら、どエライことになっていたかもしれません。一昨年、最も経営が好調だった頃には、hostelworldだけで予約待機100件越えが普通だったので、登録サイトを増やしたのに計60件というのは、それと比較するとかなり残念な数字です。



なので僕は、今年は積極的に仕掛けて行きます!


僕は昨冬、12月と1月に二週間ずつ、【2泊したら3泊目が無料!】というキャンペーンを開催しましたが、あれはメリットだらけで言うこと無しの大成功だったので、あのシステムをまた採用します。


昨秋〜冬のウチの問題点だった、“週末は埋まるが平日がスカスカ”状態を、うまいこと解消させたいと思います。


・・・この①②を合体させて、YAWP! backpackersでは10月9日から12月21日までの二ヵ月半を、

【2泊したら3泊目は無料!・・しかし金・土・祝前日が三泊目の場合を除く!】

期間とします。少し分かりづらいので、クドい感じで細かく書くと、

月・火曜に宿泊→翌日の水曜は無料
火・水曜に宿泊→翌日の木曜は無料
水・木曜に宿泊→翌日の金曜は無料にならない
木・金曜に宿泊→翌日の土曜は無料にならない
金・土曜に宿泊→翌日の日曜は無料
(以下、略)

・・・ということです。しかしこれは、3泊するゲストのパターンでして、例えば水・木・金・土曜に宿泊していただきましたら、翌日の日曜はもちろん無料、さらに3泊目の無料分を先送り扱いにして、月曜日も無料でご宿泊いただけます。


とにかくウチの、ローシーズンの悲しい兆候“日曜日にゲストがドドッとチェックアウトする現象”を、この策でもって断ち切ろうということです。もちろん、1〜2泊のゲストも大歓迎ですよ! しかし前回の同キャンペーンの実績から推測するに、おそらく長期泊のゲストばかりになると思われます。


というか、上に“10月9日から”と書いている通り、実はこのキャンペーンはすでに開始しております。それも、最近決めて最近そう設定した、というわけではなく、10月以降の予約受付を開始した7月の時点で僕はそれを決めており、その設定の上で、予約をいただいております。hostelworldやexpediaでは、相変わらずそのような特殊な設定にはできないため、今回も日曜〜木曜日の値段を1泊1名1667円とし、最低宿泊日数を3泊とさせていただいております(1667×3泊=5000で、2泊分の料金)。


また、以前の同キャンペーンと同様に、稼働率は無料泊分を差し引いて計算いたしますので、この先の数カ月は、稼働率の公表数字と実際の混みっぷりには、大きなズレが生じることになります。ウチはあくまで、値段2400円(ブッキングサイトでは2500円)設定を貫く形で、稼働率を計上します。

極端な値下げ等で無理矢理に高めた稼働率を公表して、それで「ウチは儲かっている」ぶろうとする宿がけっこうありますが、これってすごくダサいです。今はどの宿も苦しい状況なのですから、見栄を張る必要なんて全くないと思うんですけどねぇ。

例えば夏に3000円設定で50%のところを、冬は半額の1500円に下げて80%になり、「この冬は、稼働率80%達成!」とかアピールしている宿があったりします。もっとすごいケースでは、例えばキャパが100(10部屋×10人)で、10人のゲストが宿泊した場合に、各ゲストに一部屋ずつあてがい、「10部屋が全て埋まった→稼働は100%です!」と言ってしまう、そんなギャグみたいな宿まであります。10%しか入っていないのに、100%と公表するということですよ! もはや、なんでもアリすぎて爆笑です。


ウチは昨年の3〜9月は、稼働平均が73%で、10〜2月が52%でした(キャパを12で統一したとして)。ハイシーズンとローシーズンで、20%以上の開きがあったわけです。今年は3〜9月の平均が70%でしたので、同じように落ちるとしたら、この先は50%を下回ってしまいます。

それはできれば避けたいことなので、このキャンペーンは12月21日に完全終了ではなく、1月〜2月にも開催すると思います。僕は2月末〜3月半ばに長めの冬休みをいただく予定ですので、まずはこの策でもって、それまでを乗り越えようじゃないか、と考えております。



というわけで、今回は思いっきり、業務連絡な記事になってしまいました〜。つまらなくてすみません!

競合が、増えまくり&潰れまくりの、今のこのホステル・ゲストハウス業界。ついに始まったローシーズン、これからどうなってしまうのか恐ろしい感じですが、僕なりに頭を使って工夫をこらして、いつもと変わらずにエンジョイ経営を続けますよ〜っ!!




2017年10月6日金曜日

僕は、“夢を叶えた人間”ではない!



秋休みを昨日で終えて、本日からYAWP!backpackersは、運営を再開しております!


今回の休みは、いつも通りに映画ばかり観ていました。家で邦画「この世界の片隅に」を観て(僕は基本、アニメは映画館では観ません)、その翌日に映画館で洋画「ダンケルク」。二作品とも戦争を背景にする物語なのに、“庶民の普通の暮らし”を淡々と描いた前者と、“軍人が英雄になる様”をケレン味たっぷりに描いた後者でして。この対比に関しては、僕は日本人として、日本の感性や美意識の方を誇りに思いました。

「ダンケルク」は、期待値が高かっただけに、ガッカリ度も大きかったです。もう一つ、映画館で観た韓国映画の「新感染」の方が、はるかに素晴らしかったです。僕にとってはクリストファー・ノーランはマスト鑑賞な監督だったのですが、前作(インターステラー)もイマイチだったし、もうそのリストからは外そうかな・・・。


【秋休み中に観た11本の映画の、個人的★採点

★(大傑作!)
この世界の片隅に     
新感染 ファイナル・エクスプレス
スウィート17モンスター

★(よかった!)
雨の日は会えない、晴れた日は君を想う
ショコラ 〜君がいて、僕がいる〜
メットガラ ドレスをまとったまとった美術館

★(まぁフツー)
ワイルド わたしの中の獣
アメリカン・ヒーロー

★(イマイチ・・)
ダンケルク
ウーナ

★(やっちまったな!)
ストロングマン




・・・とまぁ、前置きが長くなりましたが、まずは月初めのいつものやつです!!!


【YAWP!来泊ゲスト国籍 トップ10(2015年4月〜:計1744)】

 ①アメリカ     288
名(+4)
 ②日本       217 (+13)
 ③イギリス     202 (+3)
 ④オーストラリア  180 (+5)
 カナダ      151 (+3)
 ⑥ドイツ       91 (+2)
 ⑦フランス      51 (+1)
 ⑧台湾        49
 ⑨ニュージーランド  40 
 ⑩スウェーデン    39 



【新規ゲスト数(泊数:日数平均:稼働率(キャパ))月別まとめ】

2015】
4月:22( 81:3.68:22%(12))
5月:28(132:4.71:35%(12)
6月:11( 60:5.45:17%(12)
7月:65(205:3.15:59%(12)
8月:98(312:3.18:93%(12)
9月:79(278:3.52:93%(10)
10月:91(253:2.78:94%(10)
11月:74(227:3.07:84%(10)
12月:84(229:2.73:82%(10)
【2016】
1月:59(198:3.36:73%(10)
2月:55(194:3.53:78%(10)
3月:72(242:3.36:83%(10)
4月:83(275:3.31:85%(12)
5月:100(278:2.78:80%(12)
6月:26( 72:2.77:60%(10)
7月:45(139:3.09:61%(12)
8月:81(247:3.05:66%(12)
9月:64(215:3.36:90%(10)
10月:56(152:2.71:61%(10)
11月:42(112:2.67:45%(10)
12月:68(191:2.81:68%(10)
【2017
1月:50(190:3.80:79%(10)
2月:22( 81:3.68:58%(10)
3月:55(151:2.75:97%(12))
4月:75(238:3.17:79%(12)
5月:61(185:3.03:57%(12)
6月:19(126:6.63:84%(10)
7月:54(186:3.44:55%(12)
8月:66(234:3.55:75%(12)
9月:39(149:3.82:54%(12)

計:1744(5627:3.23:68%※)
※稼働率のみ、直前一年間の平均



稼働はなんとか50%を越えましたが、総泊数が150に満たなかったため、ビミョウに赤字です。一週間も休まなければ、黒字だったのは間違いないのですが。まぁ、しょうがない。


なんといっても9月は、平均泊数が3.82と、とんでもなく高かったのが、すごく嬉しかったです。ちなみに日本人ゲストの13人は、ほとんどが1泊で、泊数の合計は15。一方で、外国人のゲスト数は26人で、泊数は134でして、彼らの平均泊数は5.15! 5泊以上してくれたゲストが、なんと11人もいました!!

長期泊が多かったというのは、延泊と再泊がたくさん発生したおかげでもあります。ゲストが全体的にいつも以上に仲がよく、すごくいい雰囲気だったからでしょうね。特に、20泊もしてくれたアメリカ人のナイスガイが、すごく明るく楽しくフレンドリーで、皆から愛される人気者だったというのが大きな要因で、とてもありがたかったです。

それ以外にも、休み前の最終日にインしたゲストが、奈良のゲストハウスのオーナーさんだった(僕と同い年で、似たような時期に世界一周していた!)ので、旅や業界の話を肴に一緒に遅くまで飲んだりもしまして。そんな感じで、とにかく毎日がすこぶる楽しい一ヵ月でした。



ところで話は変わり、先日とある友人から、僕が“クラウドファンディング(の中の、夢を叶えたい!系の連中)嫌い”を表明した記事についての、反論を受けました。曰く、「大きな夢があっても、どうしても資金面で諦めざるを得ない人がいる」「素晴らしいアイデアがあるのに、資金が足りなくてそのアイデアを具現化できない人もいる」「そんな人たちにも平等にチャンスが与えられるべき」とのことで。さらには、「タクロウ(僕)は夢を叶えた側の立場なのに、なぜ彼らを応援しない?」とも言われてしまいました(笑)。


なるほど、それはたしかに一理あると思いましたし、そもそも僕はディベート好きな人間なので、なんというかこれは、“嬉しい反論”でした。それに対しての僕のさらなる反論は、「夢を追うにしたって、それは自身の能力や環境にアジャストさせるもんでしょ」「アイデアが本当に素晴らしいのなら、銀行や国庫がちゃんと貸してくれるし、国や自治体には助成金の制度だってある」「チャンスはもちろん与えられるべきだけど、それは道筋が常にあるということであって、簡単に夢を叶えるスキップボタンを渡すことではない」・・・といったところで。


例えば月収が20万円なのに、1億円の家を買う人なんていませんよね。今、①を持つものはいきなり⑩を得ようとせず、まずは②を目指すべきなのです。スキップボタンを渡すことは、むしろ彼らにとってはマイナスで、ただの甘やかしだと僕は考えるわけです。子供が欲しがるものを、ねだられる度に全部買い与えていたら、ロクな人間に育たないでしょう? 欲しい物は、自分で努力して手に入れる方が、喜びや達成感があるし、大切にするでしょう? それは言うならば、パラドックス的な僕なりの“愛”ですね。


さらには、前述の友人からの「お前は夢を叶えた側」に対して言いますと。僕にとっての“ゲストハウス開業”は、別に夢でもなんでもありません。僕にとってのこの仕事は、5年ほど前に、僕なりに真剣に「今後の人生をどう生きるべきか」を考え、そこで導き出したいくつかの選択肢の中の一つにすぎません。僕はそれからゲストハウス用の物件探しを開始しましたが、実は同時に他の選択肢の準備も進めておりました。

ゲストハウスは、80%は“立地”で勝敗が決まるという理解がありましたので、僕がゲストハウスをやる上での最低条件は、「完璧な物件を見つける」でした。なので仮に、いい物件が見つからず、そうこうしている間に他の選択肢の展開が進んでいたとしたら、僕はゲストハウスの開業には至っていなかったわけです。


僕なりに「完璧だ!」と思える最高の物件との出会いがあり、僕なりの勝算と言いますか、やっていける分析と自信があり、そこで他の選択肢を全て捨ててゲストハウスの開業を決意した、ということです。要はこれは、すごく冷静かつ戦略的な判断であって、「夢を叶えたい!」の熱量で突っ走った結果ではありません。こう言うと、ガッカリする人がいるかもしれませんが(笑)。


というわけで僕は、自身が“夢を叶えた”という意識がない以上、夢追い人に対するサポート欲?応援熱?みたいなものも基本は持ち合わせていないのです。僕が応援しようがしなかろうが、才能(お金を稼ぐ能力も含む)やセンスや分析力や人脈がある人は、自分で勝手に努力&工夫して夢を叶えるでしょうし。叶えられていないのは、“夢を追っている”という居心地のいい立場にいつまでも甘えているだけの、モラトリアムやワナビーな者がほとんどです。



そこで、ではなぜ僕の「どう生きるべきか」の中にゲストハウスがあったのか、という話をします。これまでは「僕はとにかく旅好きなので、いつでも旅をしている気分でいたい」「旅で出会った人々から受けた親切に対する、恩返しがしたい」といった動機しか公表していませんでしたが。

一言で言うと、僕の人間性の問題です。僕は、「いずれ起業する」というのは、はるか前から決めていました。誰がどう見ても“誰かに雇われるのは向いていない”、“会社という組織には順応できない”性格だからです。僕自身、心の底からそう思いますし、僕の家族からも、そう言われ続けてきました。

僕は究極の個人主義で自由主義、そして超がつくほどの面倒くさがり屋です。仕事をすること自体は嫌いではないのですが、誰の指図も受けずに、誰にも相談せずに、完全に僕のペースで僕の好きなようにやりたい。面倒くさい仕事はさっさと終わらせたいですし、面倒くさいと思う相手(上司や同僚)とは極力、距離を置きたい。完全に没頭型で、協調性が皆無なので、共同作業が全く出来ない。

なので僕は自身を、「起業を選んだ」というよりも「起業するしかなかった」ダメ人間、という認識なのです。さらには、僕の性格の大問題な点として、「同じ人と毎日顔を合わせることに耐えられない」というのもありまして。どんなに気が合う友人でも家族でも、めったに連絡を取りませんし、年に一〜三度ほど会うくらいが心地よい。普通にどこかの会社に就職して、たいして仲良くもない同僚たちと週に五度(×数年)も顔を合わせなくてはならないのは、僕にとってはストレスでしかない。


そのあたりの僕の人間としての欠陥部分を、クリアしてくれそうな仕事が“ゲストハウスのオーナー”だったわけです。外国人のほとんどは個人主義ですし、バックパッカーは基本、自由主義です。なので彼らとは僕は特に気が合い、“ちょうど良い距離感”で接することができます。ゲストの平均滞在期間は三〜四日なので、パっと仲良くなってババっとサヨナラをする。そんな“アッサリ感”も、ちょうど良い。


そして、日本人の古典的な美徳“勤勉に働くことは尊い”とは真逆の、外国人の“人生は楽しむべき”の価値観の方が、僕にはハマる。僕は、ゲストから「仕事、楽しそうだね〜」と言われることは多々ありますが、「たいへんそうだね」や「働きすぎだよ」といったことを言われたことは、これまでで一度もありません(笑)。この「仕事、楽しそうだね」は、外国人からの目線ではポジティブな「イイね!」でしょうが、日本人からの目線ではネガティブな「真面目に働けよ!」が含まれている気がします(実際に、日本人の年配の方から、過去に何度かそのような苦言を呈されたことがあります)。

また僕は、ゲストに対しては「迷惑にならない限りは、各々の自己責任で、好き勝手に過ごしてちょうだい」という放任のスタンスなので、基本的にはストレスも全くありません。もちろん、しかるべきレベルの責任感は、ちゃんと持ち合わせていますけどね。



そんな感じで僕は、ノーストレスかつ必要最低限しか働く気がなく、誰かと共同で作業をすることは苦痛。“長期で浅く”ではなく“短期の深い”人間関係を好み、とにかくノンビリと気の向くままに、マイペースに楽しく生きたい。だから僕は、ゲストハウスのオーナーという仕事がアジャストする、という結論に辿り着いたわけです。

僕はそんな人間なので、恋人が全然できないのだ、という自覚もありますけどね。恋愛や結婚、子育てとは、真逆にありそうな人生観だもんなぁ。恋人が出来たとしても、向こうに合わせる気が全くないので、いつもフラれちゃいますし(笑)。



僕は、アリではなく、キリギリスなのです。それも、夢を追うキリギリスではなく、アリの社会に全く馴染めなかったことで、そこから追い出された形のキリギリス。


こんな僕をいい感じに好き勝手に生かせてくれながら、末永く惚れてくれる物好きな女性が、どこかにいませんかねぇ・・・(笑)。



たまには、みんなでランチ