2017年8月29日火曜日

ついでに、映画「マギーズ・プラン」を語る!



暑い! あっつ〜い!! 夏が悪あがきし過ぎてる!!!

僕は夏よりも冬を愛する男なので、ほんともう、嫌になっちゃいます!!



僕の先週の五日間の休みは、予定通りに、ほとんど何もせずでした。友人たちと麻雀を一度して、一日だけ、実家に帰り。あとは仲の良い友人との飲みが一度。他は完全に家でダラダラでした。


映画は・・・DVDを3本だけで、僕にしてはあまり観なかったです。映画館にも行かず。

その3本は、「マギーズ・プラン」「渕に立つ」「皆さま、ごきげんよう」だったのですが、正直、どれも凄まじくつまらなかったです(涙)。すべての映画で、少しも気分が盛り上がらず、感動や興奮もなく。

僕なりにアンテナを立てて面白そうな映画を選んでいるので、3本連続でハズレなケースは、なかなかないんですけどね。まぁ、今回はアンテナの調子が悪かったのでしょう。



その3本の内の、「マギーズ・プラン」。アメリカ産ですがマイナーな映画なので観た方は少ないでしょうが、これはつまらないながらも、語りたくなる作品でした。前回の「LA LA LAND」同様にネタバレしますが、今回は公式の作品紹介の“あらすじ”に書いてある内容を、はみ出ない範囲に留めます(なので、未見の方も読んでいいかと思います)。




主人公(30歳くらい?)のマギーは、どこかフワフワした印象の、何考えてんのかわからん系の女性でして。妻も子供もいるジョン(40歳くらい?)に恋をし、いい関係になります。わかりやすく、ゴリゴリの不倫ですね。

二人が初めて身体の関係になった後、いきなり場面が変わって、次のシーンは三年後にワープします。すでにジョンは奥さんと別れており、マギーと再婚して二人の間には幼い子供もおります。

要は不倫&略奪婚の流れで一気に進むわけですが、ジョンは前の奥さんや子供達ともしょっちゅう連絡を取っており(隠れてではなく)、今でも仲良し。前妻が仕事で忙しい際にはマギーが子供達の世話をしたり等、二つの家庭の間にドロドロ感は全くなく。ものすごくライトな、恨みつらみ無しの、皆ハッピー状態でして。

しかしジョンは、厳しい性格の前妻と別れ、ユルいマギーと一緒になったことで、夢であった小説家を本格的に目指すようになり、全然働かない。家事もせず、わがままし邦題。完全に“我が家にはお子ちゃまがもう一人”状態になっており。

・・・で、マギーは「こんな結婚生活、なんか思ってたのと違〜う」という感じで、ついに決断します。「ジョンを前妻に返しちゃおう」と。



僕はこの映画の鑑賞前から、主人公が前妻に旦那を返すストーリーだというのは知っていましたが、「私もジョンを本当に愛している」「しかし彼は前妻との方が幸せなんだ!」という葛藤を描く、もっと崇高な、愛のある展開だと予想していたんですよ。それがなんと、ここまで違うとは・・・。

この映画は、完全に一方通行なマギーの気分のみで、「妻子ある人を好きになっちゃった〜」「不倫して奪い取っちゃった」「彼と結婚したけど、なんか違う」「こんな旦那、い〜らない」と移り変わるわけです。この女、よく言うと“自由”で“素直”ですが、ハッキリ言って、すげぇ思慮が浅い! アッタマ、わるっ!!


彼女のその決断以降の、展開の詳細はここでは書かないでおきますが、僕としては印象の逆転はなく、イライラが最後まで継続した映画でした。マギー(みたいな女性)、僕は大嫌いです。



しかしながら僕は、羨ましいとも思ったんですよ。何に対してかというと、このライトさにです。不倫して略奪婚して、やっぱりや〜めたで「前妻に返します」。二人の間には、赤ん坊がいるというのにですよ。なんという自分勝手、無責任さです。こんなマギーの行動、日本でやったら大バッシングの、大ブーイングの、袋だたきですよね。


でも、アメリカではこんな自己中女の物語が、普通に企画を通り、さらりと映画化されるわけです(ヒットはしなかったようですが)。そして映画ではむしろ彼女は、その素直で明るい性格から、愛されるべき存在として、描かれているように感じます。

別に直接、外国人から感想を聞いたわけではないのですが、欧米人はおそらくこの映画を観て、マギーに対して腹を立てないと思うのです。微笑ましく観れると思うのです。しかし、僕はイライラしてしまった。

といっても僕は、倫理的に許せなかったわけではないです。彼女のその、考えの浅さ、テキトウに生きてるっぷりに、腹を立てた・・というよりも、呆れただけです。僕は、不倫や略奪婚については、それは当事者間の問題で、周りがとやかく言うことじゃない、という考えの持ち主です。




日本人は、倫理観の押しつけが過ぎます。ここ1〜2年、芸能人の誰それが不倫した・・というニュースが畳み掛けるように続き、全く途切れていません。そのほとんどで、よってたかっての総バッシング状態になります。


簡単に思い出すだけでも

川谷絵音♡ベッキー
宮崎議員♡?(忘れた)
乙武洋匡♡たくさんの女性
とにかく明るい安村♡一般の人
ファンキー加藤♡柴田の嫁
三遊亭円楽♡?(忘れた)
ハイスタの人♡マギー
渡辺謙♡一般の人
中川議員♡一般の人
橋本市議♡今井議員
医者♡斉藤由貴
宮迫博之♡モデル
俳優♡上原多香子

・・・とまぁ、こんなもんでしょうか。この2〜3倍は、あったような気がしますが(笑)。僕は高尚な人間ではありませんので、それら全ての下世話な報道を、野次馬気分で面白半分に見ていましたが、彼らに対して腹を立てたことは一度としてありません。芸能人の誰が付き合おうが別れようが略奪しようが、僕とは関係ない出来事ですし。芸人さんなら、面白ければリスペクトしますし、ミュージシャンなら、ステキな曲を作ってくれれば、それでリスペクトです。

上記にいくつかある、国会議員や地方議員の不倫も、世間では「俺らの税金でメシ食っているくせに!」と怒っている人が多いようですが、僕はなんとも思いませんね。政治家なのですから、政務活動さえしっかりやってくれれば、それでいいです。まぁ、上記の議員の方々は政務活動も残念な感じなので、仮に僕のいる選挙区で立候補されたとしても、僕は投票しませんけどね。


上記最後の、元SPEEDの上原多香子さんの不倫(疑惑)、三年前にミュージシャンの夫が自殺した原因が彼女の不倫だった・・との報道で、彼女は過去最大級のバッシングに晒されていました。僕はこれに関しても、彼女をとても気の毒に思います。こんなことを、わざわざ表明する必要はありませんけどね。

彼女の不倫が事実で、実際にそれを苦に旦那さんが自殺したのだとしても、僕は彼女に対してマイナスの感情は覚えません。彼女がした過ちと、それによって受けた罰との、バランスが悪すぎます。夫の自殺という衝撃で、心を痛めた弱者を、さらに痛めつけたがる者が、日本にはこんなにも多いものかと、僕は悲しくなります。


こういう意見を表すと、「それを被害者の家族の前で言えますか?」といったロジックで反論する者が現れますが、これって本当にレベルが低いと思います。事件に直接関係ない者々が、勝手に被害者と加害者に線を引き、なぜか被害者側に思いっきり寄り添って自分も被害者気分になっている。僕は、旦那さんが自殺したことがよくないと言いたいのではありませんよ。あくまで、上原さんをここまで厳しく叩くのは、おかしいと言っているのです。


誘拐殺人事件なんかがあったりすると、日本ではそのネット記事に「かわいそうに」「辛かったよね・・」「寂しかったよね・・・」といったコメントが殺到する。そこに「子供を深夜に外に出す親にも問題がある」といった意見があると、お決まりの反論「家族の前で言えますか?」で、やっつけた気になっている。この感じ、本当に気持ちが悪い。

不倫では、やられた方の正妻(夫)の気持ち(思い込みですが)を勝手に降ろして来て、「許せない!」と怒り出す。自分の一方的な倫理観を元に、それをハミ出る行為をした者を激しく攻撃する。なんなんですかね、この風潮。とにかく日本には、“被害者”に共感したがる者が多すぎます。



自分と関係のない者が、関係のない所で誰と恋していようが、どうだっていいじゃないですか。僕は、戦争や虐殺などの、世界中の大きな問題に対しては、激しく怒ります。戦います。権力者の横暴や、政治の不正などにも、憤ります。それは、被害者がかわいそうだからではないです。世の中が、平和で平等であってほしいからです。


不倫は、犯罪ではないのです。当事者が、それを許せるならいい感じに解決すればいいですし、許せないならば離婚すればいい。被害も加害もなく、ただ、それだけのことです。芸能人の不倫のニュースにいちいち反応するのはバカらしい、そんなのはネタとして楽しめばいいだけだと、僕は思うんだけどなぁ。


というわけで、映画「マギーズ・プラン」は、つまらないですし主人公の頭の悪さにイライラしますが、“他人の不倫なんて、どぉでもよくない?”というライトさがもっと世間一般に広がってほしいと思いますので、僕はみなさまにおススメします(笑)。





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