2018年1月13日土曜日

2017年 映画総括!!



新年! 寒ぅ〜い!!


宿は一週間の正月休みを終えて、昨日から再開しております。明日まではヒマですが、明後日以降の二週間は毎日が6〜10人の予約の受けっぷりなので、フルの日はないものの、いい感じに程よい忙しさになりそうです。といっても、“三泊目無料キャンペーン”を開催している関係上、今月は赤字になることが濃厚です。今現在の予約状況で、実質総泊数が120ほどなので、150には届かないと思われます。相変わらずノーショウ等も発生するでしょうし。

ちなみに、本日ウチに泊まっている四人のゲストの内、二人は出戻り(年末年始にウチに泊まり、十日ほど京都などの地方をまわって帰って来た)なのですが、彼ら曰く「5つの宿に泊まったけれど、どこも超スカスカで、最も多いところでもゲスト6人だった」そうで。中にはベッドキャパが100近い巨大宿も含んだ上での、最多で6人。この冬、日本全国で、どれだけ稼働率が低いのでしょうか・・・(涙)。




さてさて、話は大きく変わります。今回は昨年の1月にもやりました、一年間に日本で公開された映画の、総括です。昨年は、僕は劇場で22本、DVDで98本、テレビで16本、合計で136本の映画を鑑賞しました。一昨年は計125本でしたので、全体の本数は増えましたが、劇場での鑑賞数は微減です。

これは旧作も含めた数字ですが、僕は基本的に、DVDは新作のみを借ります(というか旧作で興味のある作品のほとんどは、すでに観終わっている)ので、この136本の内の半分以上は、2017年に公開された作品です。なので、“劇場公開日が2017年内の映画”という括りで、私的ベスト10をここに発表しようと思います。


ちなみに、一昨年に公開された映画も、僕はもちろん昨年中に新作DVDでたくさん観ておりまして。それを含めての2016年のトップ10ランキングは、このように修正します。

NEW⑩ 人間の値打ち
NEW⑨ 帰ってきたヒトラー
  ⑧ ブルックリン
NEW⑦ オマールの壁
  ⑥ PK
  ⑤ 葛城事件
  ④ ローグ・ワン
  ③ ザ・ギフト
  ② シビル・ウォー キャプテン・アメリカ
NEW① この世界の片隅に

四本も後付けランクインさせたどころか、よりにもよって1位を変えちゃいました(テキトウですみません)。“この世界の片隅に”は、脳にガツンッと来る圧倒的な素晴らしさだった! “アニメは劇場で観ない主義”なんか捨てて、DVDを待たずにさっさと観ていれば良かったです!!




というわけで、ここからは2017年のランキングの発表!!


まずは、惜しくも選外となった映画を5本(公開日が早かった順)です


The NET  網に囚われた男(1.7/韓国)
皆はこう呼んだ、鋼鉄ジーグ(5.20/イタリア)
20センチュリー・ウーマン(6.3/米)
ジーサンズ はじめての強盗(6.24/米)
スター・ウォーズ 最後のジェダイ(12.15/米)

スター・ウォーズは、エンタメとして充分に満足できる面白さだったものの、どこか漂う「これじゃない」感、特に主人公の成長の描写の薄さが、マイナス要因でした。



それでは、ベスト10の発表!! タイトルの後の(〜/〜)は、日本での劇場公開日と製作国です。




【10位】

ナイスガイズ!(2.18/アメリカ)


僕はバディムービー好きですが、そのジャンルでは久々に現れた優良作。主人公二人組のキャラの違いや距離感、物語上の役割分担、すべてのバランスがいい。おませな娘やバカな悪党一味等の、脇役陣も魅力的。素晴らしい演技だらけで、皆、楽しそう。撮影現場の雰囲気は、相当に良かったのではないかと推測します。ポップで明るく痛快に難事件を解決、クスッと笑える小ネタも満載。超名作!というわけではありませんが、誰にでもおススメできる作品です。







【9位】

光をくれた人(5.26/米&豪&NZ)


好きな監督、デレク・シアンフランスの作品ということで、少々過剰評価かもしれませんが。この映画はとにかく、映像が美しい。テレンス・マリックの“天国の日々”に匹敵するレベルで、それだけでも鑑賞の価値有りです。物語には、感動どころかむしろ、イライラさせられましたけどね(笑)。いろいろあって暴走しだす妻を、ひたすらに支える夫。自分の幸せを追求する妻と、妻の幸せが最優先の夫。この作品を観た女性は、彼女をどう評価するのか、共感するのか不快に思うのか、ぜひ聞いてみたいです。







【8位】

希望のかなた(12.2/フィンランド)


これまた大好きな、アキ・カウリスマキ監督の新作。彼の映画は、大きな抑揚が無く、物語も演技も淡々としていますが、常にユーモアと強いメッセージが込められており、そしてどことなくチャーミングなんですよ。今作も、戦争難民という難しい問題にメスを入れながら、フィンランドの現状、社会情勢を映し出すことに成功。しかし決してネガティブな着地はせず、タイトルの通りに、優しく朗らかで希望のある物語です。この監督は、人間が好きなんですねぇ。






【7位】

わたしは、ダニエル・ブレイク(3.18/英&仏&白)


一方でこちらは、イギリスの労働者階級の人々の現状をさらけ出すことに成功。上記の“希望のかなた”も今作も、政府の冷たさをド直球で訴えており、人間どうしが支え合える愛や余裕が世界的になくなって来ていることがわかります。
主人公ダニエルは、孤独で貧乏ながらも本当に親切な“弱者を放っておけない”性格で、しかしそんな彼が政府にとことん虐げられる?ことで、観客はナチュラルに彼を応援する気持ちに。彼の温かさが作品全体も柔らかくしていますが、内用された毒にはアナーキー色が強く、名匠ケン・ローチ監督の「政府、クソ食らえ!」熱を強く感じます。







【6位】

ゲット・アウト(10.27/アメリカ)


5位か6位かで迷いました。どちらも、サスペンスとしてかなり優良。こちらは、サスペンスというよりもホラーに近いですが。物語は、黒人の彼氏を連れて実家に帰り両親に紹介する、という流れが軸で、てっきり黒人を受け入れない古いタイプの差別的な白人家族が、彼をヒドい目にあわせる話かと思いきや・・全然違った・・・。中盤から意外な展開が怒濤のように続き、「何じゃこりゃ?」って感じなのですが、全く破綻はせず、強引ながらも納得させられる力があり。珍作ですが、かなりの頭の良さを感じる、秀逸な脚本です。







【5位】

エンド・オブ・トンネル(1.28/アルゼンチン&スペイン)


単館での短期公開で、掘り出し物感があります。クライム・サスペンスとしては、2017年のno.1。事故で足が不自由になり車椅子生活の主人公が、悪党グループの銀行強盗の計画を知り、それを止めるために奮闘・・・ではなく、連中の金をこっそり奪い取ることを決意!観客は、悪党たちの銀行襲撃計画と、その裏をかこうとする主人公の計画を同時に見せられるわけで、とにかく展開が上手い。序盤から伏線を張りまくりで、終盤に畳み掛けるようにそれらを回収。
彼の計画にワクワク、実行にドキドキ、ピンチにハラハラシンプルに面白かった!







【4位】

スウィート17モンスター(4.22/アメリカ


昨年の“ブルックリン”でも書きましたが、僕はもちろん人間の成長を描いた映画が好きでして。この作品は、数年前に観た秀作“ローラーガールズ・ダイアリー”にも通じる、思春期まっただ中でヒネくれちゃったモラトリアム全開の少女が、いろいろあってちょっぴり大人になるまでの、成長記です。主人公がムチャクチャながらも魅力的で、もちろんそれがこの作品の最大の強みなのですが、それよりもいいのは脇役陣。いい意味で、彼女を放任するんですよ。この、説教臭くない感じ。周囲の優しさ、温かく見守ろう感に、しみじみとほっこりします。








【3位】

女神の見えざる手(10.20/フランス&アメリカ)


僕の大好物、どんでん返し系映画の中では昨年のベスト。アメリカの政策ロビイスト(政策を実現させるために根回しをする戦略家)の話で、銃規制の法整備のYESとNO、二派のぶつかり合いを描きます。政治の生々しい裏側、政治家の汚職・犯罪・暴露、何でもありの汚いやりとりが、シーソーゲームのように展開されます。といっても決して堅苦しいわけではなく、政治に興味が無い方でも、すんなりと入って行けると思います。2時間強がアッという間で、エンタメとしても優秀。クライマックスのカタルシス、「うぉ〜!きたきたぁ〜!!」感が凄いです。








【2位】

新感染 ファイナル・エクスプレス(9.1/韓国)


単純な“面白さ”でいえば、この映画が昨年のベスト。シンプルなゾンビ映画ですが、いわゆるステレオタイプなゾンビ描写(トボトボ歩きの鈍い動き)にはせず、動きがキレッキレで疾走感がハンパない。メインの舞台を、一台の新幹線の中、という設定にしたのも上手い(それにリンクさせた邦題も上手い)。主人公と一緒に逃げるメンバーも、キャラクターや人数構成(減り具合)のバランスがよく、本当の悪はゾンビでなく人間だ、という展開にしたのも素晴らしい。意外な伏線の気付きと、それの回収っぷりにも涙。韓国映画は、最近は当たり外れが大きいイメージですが、これは間違いなく傑作です。






【1位】

ラ・ラ・ランド(2.24/アメリカ)


この映画は、僕のこれまでの人生の映画ベスト10に入ったくらいでして、断トツの文句なしでの2017年のベスト。しかし過去にこのブログにて二度も熱く語っている(よろしければ下記のリンクを)ので、クドいのもなんなのでここでは割愛します(笑)!!

三年目に突入した今、思うこと。(3.27) 

改めて、映画「LA LA LAND」を語る!(8.20)








今年、2018年は「キングスマン2」はすでに観ておりまして(イマイチだった)、今後に間違いなく観に行くつもりなのは「スリー・ビルボード」「THE PROMISE/君への誓い」「ブラックパンサー」「ダウンサイズ」「レディ・プレイヤーワン」「デッドプール2」「アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー」「パシフィック・リム2」「ハン・ソロ」あたりですかね。すさまじい超大作ラッシュ。ロシア・ワールド杯がある分、昨年よりは鑑賞本数は減ると思いますが、相変わらず100本は越えることでしょう。う〜ん、楽しみ!!




最後に、
2017年公開映画、僕が観た計70本を総まとめ!!
(評価&公開が早い順、“劇”は劇場での鑑賞)

★★★★(7本)
 ⑤エンド・オブ・トンネル
①ラ・ラ・ランド
⑦わたしは、ダニエル・ブレイク
 ④スウィート17モンスター
②新感染 ファイナル・エクスプレス
③女神の見えざる手
⑥ゲット・アウト

★★★★(25本)
 ⑭The NET 網に囚われた男
  ショコラ ~君がいて、僕がいる~ 
劇 ドクター・ストレンジ 
  ホームレス ニューヨークと寝た男 
  エリザのために
  雨の日は会えない、晴れた日は君を想う
 ⑩ナイスガイズ!
⑱キングコング:髑髏島の巨神
劇 T2 トレインスポッティング
  メットガラ ドレスをまとった美術館
 ⑳カフェ・ソサエティ 
劇 ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス
⑰マンチェスター・バイ・ザ・シー
  トンネル 闇に鎖(とざ)された男
 ⑬皆はこう呼んだ、鋼鉄ジーグ
⑨光をくれた人
劇 LOGAN/ローガン
 ⑮20センチュリー・ウーマン
 ⑲22年目の告白-私が殺人犯です-
 ⑪ジーサンズ はじめての強盗
  バイバイマン
劇 スパイダーマン:ホームカミング
⑯マイティ・ソー バトルロイヤル
⑧希望のかなた
⑫スター・ウォーズ/最後のジェダイ

★★★(23本)
  NERVE/ナーヴ 世界で一番危険なゲーム
  ネオン・デーモン
  未来を花束にして 
  インビテーション
  グリーンルーム
  ペット 檻の中の乙女
  哭声/コクソン
  パッセンジャー
劇 ムーンライト
劇 はじまりへの旅
  LION/ライオン ~25年目のただいま~
  ジェーン・ドウの解剖
劇 セールスマン
  ハクソー・リッジ
  ディストピア パンドラの少女
  プリズン・エクスペリメント
  アメリカン・ヒーロー
  ボーイ・ミッシング
  ワンダーウーマン
  エイリアン:コヴェナント
  グッド・タイム
劇 ジグソウ:ソウ・レガシー
劇 ジャスティス・リーグ

★★(10本)
  マギーズ・プラン 幸せのあとしまつ
  素晴らしきかな、人生 
  お嬢さん
  午後8時の訪問者
  ノー・エスケープ 自由への国境
  フリー・ファイヤー
  スプリット  
  ありがとう、トニ・エルドマン
  狂覗
劇 ダンケルク

★(5本)
  ダークレイン
  ストロングマン 
  人生タクシー
  コンビニ・ウォーズ~バイトJK VS ミニナチ軍団~
  ウーナ


〈観たかったけれどまだ観ていない、DVDが待ち遠しい映画〉
ローサは密告された
ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ
ベイビー・ドライバー
わたしたち
ドリーム




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