2016年4月30日土曜日

さらに、たたみかける!!


久しぶりの更新です。ブッチャケ記事自体は、かなり前にほとんど書き終えていたのですが、いろいろあって、先送りにしていたのです。しかし今日で4月がおしまいで、「おっと今月、一度きりやん!」と先ほど気付き、あわてて更新をしています。別に、月に一度でも何の問題もないですけどね。



まぁ、それはそれとして。前回の記事で、僕は日本の英語教育をディスりまくりましたが、これがなかなか反響がありまして。ピンポイントでこの記事について何か言われたことはあまりないのですが、この一ヵ月、「ブログ、毎回楽しみに読んでます!」「ブログ、おもしろいです!」といったことを言われるケースが、すごく多かったんですよね。


というわけで今回は、調子に乗って前回に続く第二弾。今回も日本の教育界に、言いたい放題言ってやろうと思います。



そもそも大前提としての、僕のバックボーンをお伝えしようと思いますが、実は僕は親戚一家がアメリカのロサンゼルス在住のため、幼少期より何度も訪米しております。さらに、実家では母親が英語の塾を開いていたため、僕は小学1年次から、英語の勉強を開始しています。

なので僕は、中学に入る頃には、中1〜2で習うレベルの英文法は、すでにマスターしていたのです。よって、中学の英語の授業は、とにかくひたすらに退屈。勉強はせいぜい、新出単語を覚えるくらいで、テストは常に100点でした。毎年、スピーチコンテストにも参加し(というかさせられ)、千葉県印旛郡(笑)のTOP3にはいつも入っていました。高校入試でも、英語は100点です。

しかし、高校に入ってすぐに、「過去完了形」という文法を習うんですよ。それ自体は簡単な文法なのですが、ここで僕は、「あ、これ以上はもう、重要な文法はねぇな」と悟ります。そして、第1だの第2だの第5だのという、極めてくだらない、文型の授業が始まった際に、僕はそれを確信すると同時に、英語学習に対しての熱が完全に冷めます。大学受験の攻略に、文型の理解が必要だということは、後になって知るわけですが(笑)。

そんな流れで、冷めきっていましたので、僕は高校時代に英語の学習は一切していません。テスト前に、さらっと教科書の内容を把握していただけです。そしてこれは、僕の同級生が読むと懐かしいと思われる内輪ウケの話ですが(このブログを読んでいる者がいるのかは不明)、当時の僕は、教師に指された際に、どんな問いにも必ず「that」と答えていました。ただ教科書を訳すだけの、つまらなすぎる授業に対する、僕なりのレジスタンスです(と、あえてカッコつけてみます)。英語教師からは、もちろんとことん嫌われましたけどね。


というわけで、改めて考えてみると、僕は英語の学習をまともにしたことなど、これまでの人生で一度もないのです。僕のこの、「日本の英語教育って、本当にくだらない」という価値観は、ゴリゴリの筋金入りなのです。難しくて理解できなくてムキーッッ!っとなって嫌いになった、というわけではないのです。中高時代の6年間、大学を入れると10年間、僕は日本の英語教育を難しいと思ったこともなければ、楽しいと思ったことも一度もないのです。


そんなわけで長々と、僕がなぜこんなにも日本の英語教育をディスってしまうのか、という話でした。



「・・じゃあ、あんたならどうするんだよ」と言われても、おかしくないですよね。僕も元教師(塾ですが)の手前、その指摘は受けて立たなければいけません。別に、誰かから実際に指摘されたわけではないですが(笑)。


僕が生徒に英語を教える上で最優先することは、前回の記事でも書いた通り、「まずは楽しくなる土台作りを!」です。単語のスペルを覚えたりといった作業的なことは、やんなくていいとまでは言いませんが、つまらないので後回しでいいです。まぁ、アルファベットを覚える作業だけは、最初がいいと思いますが(今は、小学校でアルファベットを教えていますね)。


楽しくなる土台作りの詳細として、「会話表現で遊べ!」と前回に書きましたが、僕はそれよりもまず先に生徒にマスターさせたいこととして、「カッコつけの発音」というものがあります。


日本語と英語の発音における一番の大きな違い、それは、“音にいちいち母音を含めるか、含めないか”です。例えば、日本人が「ホステル」と言う場合、ホ(ォ)ス(ゥ)テ(ェ)ル(ゥ)と、いちいち母音を含めて発音します。「ホステル」は、英語で綴ると「Hostel」です。これを外国人が発音すると、Ho は o を含むのでホ(ォ)で同じですが、s は後ろに u がないので、ス(ゥ)ではなく、ス(ッ)になります。ス(ゥ)よりも扱い半分、ス(ゥ)の(ゥ)を言う前に音を切っちゃう感じです。それと同じように、te はテ(ェ)のまま、最後の l は後ろに u がないのでル(ッ)です。

「Hostel」は日本人的な発音をすると「ホ(ォ)ス(ゥ)テ(ェ)ル(ゥ)」ですが、外国人的には「ホ(ォ)ス(ッ)テ(ェ)ル(ッ)」だということです。ちょっとわかりにくいですし、書いてみるとなんか違うというか、モヤモヤしますが。


この、ス(ッ)と抜ける感じの音。日本人は、これらをまず、練習するべきなのです。他にも例えば「Dog」は「ド(ォ)ッグ(ッ)」で、「ド(ォ)ッグ(ゥ)」ではないのです。これは実は、ささいな違いではないです。日本人にとっては、これこそが英語を苦手にさせる、まさに諸悪の根源です。


まずはこの、“抜ける感じ”をマスターすると、格段に発音がカッコよくなります。なんだか気持ちがよくなります。前回の、会話表現についての話の際にも書きましたが、僕らはどんどん、カッコつけるべきなのです。オレ英語を話せてるじゃんyeeah!、な気分に、どっぷり浸かるべきなのです。日本語の延長線上の、ダサダサ発音、ダサダサ表現から、まず最初にオサラバするべきなのです。


この “抜ける感じ” を、生徒がマスターした後のネクストステップとしては、僕ならばいきなり、英語の子供用のアニメを見せますね。そして生徒には、自力で “よく聞く音” を集めさせます。なんならば、スタート地点では「I am〜」すら教えなくてもいい。生徒に、自発的に「んっ、なんか【アィ・アム(ッ)】とよく聞こえるなぁ」と、気付かせるのです。まぁ、中学に入る時点で「I am〜」くらい知っている生徒がほとんどでしょうが。

子供用のアニメは、英会話力を育むのに、すごく役立ちます。大人の方々にも、確実にオススメできます。スピー◯ラーニングに高いお金を払うくらいなら、ツタヤで英語のアニメを借りた方が、よっぽどいいです。しかしディ◯ニー映画は、あまりおススメしません。あれは実用的な英語として扱うには、ちゃんとし過ぎています。英語がきれい過ぎて、リアルじゃないです。もっと安っぽい、さらにストーリーがくだらなくてそっちにあまり気をとられない、ニンジャ◯ートルズみたいなのがベストですね。


さらに僕ならば、ボキャブラリーを増やすために、生徒達を街に連れ出し、英語っぽいもの(カタカナ)を集めさせます。街には、いくらでも転がっています。先ほどたったの5分間、僕が近所をウロウロしただけで、

コーポレーション、クリニック、ギフト、プレミアム、ファーマシー、スペシャル、エンターテインメント、シンボル、キャンペーン、キャッシュ、コントロール・・・

といった、40個を越える英単語を、簡単に見つけられました。


生徒が集めた単語、その意味は僕はすぐには教えず、辞書も引かさせず、まずは生徒達に推測させます。その推測が正しかった場合、生徒は一発で意味を覚えますし、ボキャブラリーのストックに確実に入ります。そして例えばコーポレーションの意味を覚えた際には、その流れでカンパニーとオフィスとの違いを伝えれば、一気に3単語のマスターに繋がります。


この作業で僕が何を育みたいのかといいますと、それは“自発的に英語に触れる”というマインドです。教科書の、つまらない文章に出て来る、実用的でない単語を強制的に覚えさせられるから、生徒は嫌気がさすのです。単語を生徒の脳に押し込むのではなく、生徒から単語の世界に飛び込んで行くように仕向ける方が、絶対に効果的なのです。



というわけで、

①発音の、“抜ける感じ”をマスター
②子供用のアニメを観賞し、英会話表現に興味を持たせる、慣れさせる
③日常の中にある英単語を集めさせ、意味を推測させ、ボキャブラリーを増やす

この三つが、“僕が英語教師ならば、授業はこうする!”の核です。英語教師の皆さんからすれば、生意気に聞こえるかもしれませんがね。教科書を訳し、教科書に沿って文法を教えるだけの、型通りのつまらない授業しかできない皆さんよりは、はるかにマシです。

というかそもそも、実は日本の英語教育って、最終目標は

“英語文献を読めるようになる”

ことなんですよ。“外国人と、会話できるようになる”は、目標としていないのです。だから、文法とか単語ばかりを教え込もうとする。たしかに、東大に入るような人には英語の研究論文なんかを読める人はたくさんいるのでしょう。しかし、たとえ東大生でも、いわゆる日本式の英語教育に浸かっただけ(留学の経験等がない)では、英語を流暢に話せる人なんて、ほとんどいないでしょう。



日本は、英語教育を、根本から変えるべきなのです。僕はこれまで、塾では主に中学生を見てきましたが、昨今の中学生の“英語嫌い率”は、とんでもないことになっています。これまでの日本の英語教育は、日本人に苦手意識と拒否反応を植え続けただけの、完全なる、大失敗なのです。役に立たない“文献を読むための授業”を、役に立つ“会話するための授業”に、一刻も早く切り替えるべきです。


まぁ、僕がこうやって一人で吠えたところで、お上に届くはずがないですし、教育界が変わるはずもないです。しかし「英語を話せるようになりたい」と考える、学生や大人が、これを読んで「あぁ、なるほど」と思っていただけるだけでも、僕は嬉しく思います。







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