2016年11月14日月曜日

先入観なんて、捨ててしまえ!!


う〜ん、ヒマだ・・・。前回お伝えした通り、今月はゲストがメッチャ少ないです。ゼロの日は今のところないのですが、毎日、2〜4人の間をさまよっています。これが続くと稼働率は30%程度になり、僕の給料が無しになってしまう(涙)のですが、月の後半にはそこそこ予約が埋まっている日もあるので、最終的にはもう少しマシな結果になると思われます。まぁ、初の赤字(50%以下)はほぼ、確定だと思いますが・・・。


ヒマなので、僕は最近はプライベートを充実させています。映画を観たり、読書をしたりといった地味な感じで、ですけどね。特に映画は、久しぶりに欲が再燃しておりまして、一日一本を越えるペースで、とにかく観まくっております。


【ここ二週間ほどの間に観た映画と、個人的な採点】

〈映画館にて〉
手紙は憶えている(★)
ザ・ギフト(★★★★★)
PK(★★★★★)

〈DVDで〉
マイケル・ムーアの世界侵略のススメ(★★★★)
マネーモンスター(★★★★)
裁かれるは善人のみ(★★★★★)
チャップリンからの贈りもの(★★★★)
ヘイトフル・エイト(★★★★)
レヴェナント:蘇りし者(★★)
リリーのすべて(★★)
10 クローバーフィールド・レーン(★★★★)
孤独のススメ(★★★)
ロブスター(★★★)
神様メール(★★)
さざなみ(★★★★)


この中で一番おもしろかったのは「ザ・ギフト」。次点で「裁かれるは善人のみ」ですかね。「ザ・ギフト」は、僕にとっては久々の、満足のいく良質な“どんでん返し”系サスペンス映画でした(僕はそれ系は特に好きで、網羅しています)。



そして、上記の〈DVDで〉の冒頭にある、「マイケル・ムーアの世界侵略のススメ」。こちらはNHKとかでもやっていそうな内容で、別にわざわざ映画で観る必要がない感じだったので★−1としましたが、とても興味深い作品でした。

バカバカしい設定に付随してはいるものの、展開は非常にシンプルで、マイケル・ムーア(知っている人がほとんどだと思うので、説明は割愛します)が世界の国々を廻り、その国の良いシステム、制度や考え方を紹介するだけです。なので、この映画にはワクワク・ドキドキはないものの、「へぇ〜、この国ってこんななんだぁ」と感心する楽しみがあります。


別にネタバレとかは関係ない映画なので、そのいくつかをなんとなく書いてみますと、

年間の有給休暇は八週間もある(イタリア)
宿題を出さない、と決めてから学力が世界一に(フィンランド)
終業後の上司から部下へのメール等は禁止(ドイツ)
死刑がないどころか、刑は最長でも20年。しかし犯罪率は世界最低レベル(ノルウェー)
麻薬やドラッグは、違法ではなく自己責任(ポルトガル)

・・・といった感じなのですが(ヨーロッパばっかりだな笑)、ここで僕が何を言いたいのかというと、この記事のタイトルの通りに「先入観って、ホントくだらない!」ということです。


まずは、フィンランドのケース。僕は元塾講師ですので、僕なりに「生徒たちの学力を上げるのはどうしたらいいか」に苦慮した経験があるのですが、その上でこれは、まさにその通りだと思いました。“家で勉強しない生徒に、宿題を出しまくる”・・で成績が伸びることなんて、ほぼ皆無です。伸びる生徒は、宿題など出さずとも、自分から率先して学習します。宿題をたくさん出す、という最も安直な方法で生徒の学力を伸ばそうとする愚かな教師は、日本中に山ほどいますが、それはただの怠慢、指導力不足です。

多くの生徒にとって、宿題というものは、ただの作業。「僕、ちゃんと勉強してるよ〜」の免罪符の扱いになっているだけで、学習内容に興味もなく気持ちも入っていないので、何も吸収しない。こんなの、はっきり言って時間の無駄です。


そして、極めつけはポルトガルのケース。僕はフィンランドについてはこの映画の鑑賞前から知っていましたが、これは正直、知らんかったとです。ポルトガルさんったら、ドラッグ、合法なんですってよ!

「日本も合法にすべきだ!」なんて主張をしたいわけでは、もちろんないです。ただ、ポルトガルのこの、ゆとりというか余裕というかを、単純に羨ましいと思いました。ポルトガルさんったら、ドラッグを合法にしたら治安がどえらいことに・・・は全然なっていないんですってよ! むしろ、使用率は減少したんですってよ!!



僕は、世界一周の経験がありますので、世界のドラッグ事情もそれなりに理解しているつもりです。日本では、大麻もヘロインもコカインも覚醒剤も、全部一緒くたにされている印象ですが、世界の一般的な価値観としては、これらは全くの別物です。

日本では、明らかに未成年だと思われる者がタバコを吸っていた場合にも、それを注意するオトナは、ほとんどいませんよね(残念ながら)。海外、特にヨーロッパや北米・南米では、大麻がちょうど似たような感じです。歓迎はされないが、「あいつヤンチャやね〜」程度の周囲の反応です。なので、そこら中に吸っている人がいます。大麻は前述のポルトガルだけでなく、ヨーロッパではオランダやスペイン、イギリス、他地域ではアメリカ(州による)、オーストラリア(州による)、さらに南米のほとんどの国、で合法です。前述のように、歓迎されているわけではないので、合法というよりも“違法ではない”と表現する方が正しいですが。



元女優の高樹沙耶さんが先日、自宅に大麻を大量に隠し持っていた、とのことで逮捕されました。その結果、ネットのコメント欄等では、大麻と麻薬や覚醒剤との違いすら理解できていない者々が、ズレたバッシングをしまくっていました。その一方で今回は、いくつかのサイトや雑誌等で「いや、大麻って世界ではそんなに害悪とされていないよ」という内容の記事が見受けられました。特に「大麻は日本でも、“使用”は禁止されていない」という情報を書いたメディアがあったことは、かなりの驚きでした。これは僕はとっくに知っていたことなのですが、この事実を報じた記事を見たのは、初めてでした。


大麻についてを、こういう切り口で語ると「さては、お前も吸っているなぁ?」と捉える単細胞の者々が湧いて出ますが、そんな連中とはまともな議論が成立しないので、無視します。日本では大麻(の所持、栽培、譲渡)は違法ですので、僕はもちろん、高樹沙耶をフォローする気などさらさらありません。「日本の法律は世界のスタンダードに追いついていない! 日本でも大麻を解禁すべきだ!!」などという主張をする気も、僕には全くありません。

むしろ僕は、世界中で大麻を吸っている者々と接してきて、吸引中の彼らの“面倒臭さ”にはさんざん辟易してきたので、これが日本で違法なこと自体は、大歓迎なのです。僕は大麻はもちろん、タバコを吸ったことすら人生で一度もない人間です。日本での大麻の禁止はこのまま継続し、さらにタバコも禁止にして欲しいくらいなのです。



では、何を言いたいのかというと、前述の、大麻と麻薬と覚醒剤とを一緒くたに混同しているような無知な人たちや、国が禁止している→これは悪い物に違いない、で思考が止まってしまっている人たちのことが、僕が嫌いだということです。日本には、こういう先入観ガッチリで短絡的な人が、本当に、ほんっっっっ・・とうに、多すぎます!!!


僕は、高樹沙耶にムチャクチャ腹を立てています。彼女は、大麻の解禁を訴える、その立場を公言する(それを目的に選挙に出たりしちゃうほどの)、数少ない著名人だったわけです。それが結局、「お前、すでに吸ってたんやないか!」でして。“大麻の解禁を訴える”者に対する、“さてはお前、やってるな?”という、多くの単細胞の者々がする反応の、その疑惑どおりの結果じゃないか! 本当に愚かで情けない!! バカヤロォォォー!!!



大麻に対する僕のスタンスを要約すると、

・日本では禁止の継続を希望。ていうかいっそのこと、タバコも禁止にしちゃおうよ。
・日本は日本。外国に合わせる必要はない。
・しかし、海外では最近は解禁の傾向にあるとか、癌にメッチャ効くという研究結果がたくさん出ているとか、なのに解禁しないのは生存権の侵害だとして日本政府を訴えた癌患者がいたとか、そういう知識はちゃんと得ようじゃないか。
・なぜ日本で禁止になったのか、いつ、誰が禁止にしたのか、それくらいは勉強しようじゃないか。

です。

要は僕は、日本で大麻が禁止なことをどうにかしたいのではなく、無知で短絡的な人間をとにかく減らしたいのです。日本には、先入観で思考が止まってしまう人間が多すぎます。思考に奥行きがないので、議論にすらならない者が多すぎます。



先日のアメリカ大統領選挙においても、ここ日本では
「ドナルド・トランプは差別主義者。暴言だらけで最低の人間!だからヒラリーの方がマシだ!!」
という意見ばかりだったような気がします。僕もトランプは嫌いですが、政策については評価のできるものがそれなりにありました(それらはTV等では全く報じられませんでしたが)。なので、トランプとヒラリーの考え方や立場の違い、アメリカならびに世界の未来についてを、誰かともっと語り合いたかったです。というかそもそも、アメリカの共和党と民主党の違いをちゃんと理解している日本人と、僕はほとんど会ったことがありません。


僕にももちろん、無知な分野はたくさんありますけどね。しかし、先入観で凝り固まり、狭い視野のくせにイッチョマエに知ったような気になって満足している人間にだけは、僕はなりたくないです。大麻でも大統領選挙でも何でもそうですが、「簡単に手に入る、表面的な情報は常に疑い、いろいろな意見を積極的に吸収し、もっともっと考えましょうよ皆さん!」ということです!!


無知は恥です!! あなたのその意見は、ただの先入観ではないですか!?




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